エンジニアの中国ブログ

中国の広東省在住、現地企業勤務のエンジニアです。中国生活で体験したことや趣味の話を中心に発信していきます!

【浸漬式】クレバーコーヒードリッパーの使い方のコツ【気付いたことと注意点】

今回は浸漬法というコーヒー抽出方法に関連したトピックです。

簡単に言えば浸漬法は挽いた豆をお湯に付けおきしてコーヒーを抽出する方法で、初心者でも安定して (味がブレずに) コーヒーが淹れられると評判です。

 

▼参考 (コーヒーメーカーの公式サイトから引用)

『クレバー コーヒードリッパー』の場合、手順さえ守れば、誰でも安定した味に淹れられるというところが最大のメリットかもしれません。

引用:クレーコーヒードリッパー入門|3つの特徴・器具の使い方など | UCC上島珈琲

※クレバーコーヒードリッパーは浸漬法のドリッパーの一つです

 

☆ お湯を直接注いでドリッパー内に溜めてからドリップするので特別な技術は不要!
☆ 粉とお湯の量、抽出時間をしっかり計ればだれでも簡単においしいコーヒーが点てられます

引用:クレバードリッパー【HAMACOFFEE[onlineshop]】

 

なぜ誰でも安定して淹れられるのか?

はたして本当に安定なのか?

また、実際のところ、安定して不味かったらどうすればよいのか?

 

今回は、実際に自分で使用しているクレバーコーヒードリッパーの紹介がてら、自分なりに考えたこと (注意点やコツ) をまとめたいと思います。

 

クレバーコーヒードリッパーとは?

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クレバーコーヒードリッパーは特殊ポリエステル樹脂製 (耐熱温度:100℃)で、既に200杯以上使用していますが、汚れ等の付着もなく良好に使えています。(コーヒーミルのタイムモアCの色に合わせて赤色を購入しました)

 

クレバーコーヒードリッパーは台湾発のコーヒードリッパーで、上の写真のような一見は普通のコーヒードリッパーです。(公式サイト:https://handybrew.com/index-jp.html)

以外かもしれませんが、中華圏 (中国、台湾、香港) のコーヒー道具には結構魅かれるものも多くて、まめにチェックしています。(特に台湾はコーヒー好きも多そうです)

クレバードリッパーの概要は既に色々なサイトにあるので省きます。(例えば下記のサイト)

 

▼参考

 クレバーコーヒードリッパー入門|3つの特徴・器具の使い方など | UCC上島珈琲

 

お茶の盛んな中華圏らしく、ティーポットからこのクレバードリッパーの発想を得たのではないかと想像しているのですが、お茶もしっかり淹れられます。

取って付けたように言っているわけではなく、実際に定期的に雲南コーヒーの果肉茶を入れています。(雲南コーヒーの生豆をよく購入していますが、購入する度におまけで付いてくるので...)

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味の方はコーヒーチェリーの果肉なので、酸味のあるフルーティなお茶です。(雲南コーヒーの方も酸味が特徴です...)

お茶は成分がコーヒーよりもシンプルなのでしょうが、濃度の濃い・薄いぐらいを気をつければ、入れ方によって味はほとんど変わらないですね...

 

クレバーコーヒードリッパーの使用時の注意点

ようやく本題ですが、浸漬式のクレバードリッパーでは下記のようなことがよく言われています。

コーヒーの量、浸け込む時間が同じならば、誰が淹れてもほぼ同じコーヒーになるので、個性が出しづらい器具ともいえるかもしれませんが、 

引用:クレーコーヒードリッパー入門|3つの特徴・器具の使い方など | UCC上島珈琲

 

☆ お湯を直接注いでドリッパー内に溜めてからドリップするので特別な技術は不要!
☆ 粉とお湯の量、抽出時間をしっかり計ればだれでも簡単においしいコーヒーが点てられます

引用:クレバードリッパー【HAMACOFFEE[onlineshop]】

 

一言で言えば、浸漬式のクレバードリッパーではコーヒー粉の量お湯に浸す時間の調節だけで味がコントロールできるといった説明が多く見受けられます。

 

一方、透過式のコーヒーの入れ方 (いわゆる普通のハンドドリップ) が安定しない理由に挙げられるのが、お湯の注ぎ方です。

通常のハンドドリップのお湯の注ぎ方には蒸らし、注ぐお湯の太さ、速度、動かし方、土手を崩す・崩さない、ドリッパーを揺らす等、数々の作法があります。

これが初心者にとって、ハンドドリップでは毎回同じようにお湯を注げず、味が安定しない、良い味を作り出せない大きな要因になり易いです。(毎回同じようにコントロールするのは慣れが必要で、豆を変えたら微調整も必要になってくることもあります)

 

しかし、浸漬式にもお湯を注ぐ過程があり、実体験から上記のような注ぎ方について触れないクレバードリッパーの説明は不十分だと思っています。

極端な例として、クレバーでも下記の動画のような入れ方をしてみると分かり易いです。(5:10~ぐらいのところがお湯を注いでいる場面です)


【珈琲】トルネード抽出にトライトライトライ!

 

上記は極端な例ですが、お湯を注いでいる間、コーヒーの粉が動けば動くほど、クレバードリッパーでも味は変わります

味の表現は難しいですが、ここまでやると非常に雑味や苦味が強く、不味いレベルに達します... (動画中のコーヒーのことではありません…念のため)

 

味の変化は本人の感じ方にもよるところも大きいと思いますが、クレバードリッパーを使う場合、一度、お湯の注ぎ方の影響はぜひ自分で確認しておいた方がよいです(これが注意点です)

やはり、味を安定化させたり調節する上では影響する要因を予め把握しておく必要があり、把握していなければ 、自分では同じように入れているつもりでも味はブレる可能性が高いです。(工業製品の品質管理手法と類似です…)

 

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また、クレバーだったらポットややかんからお湯を直接注いでも問題ないというような記載をしているサイトもありますが、私の場合はそれでは味の調整は難しいかなと感じました。

最初は普通の温調付きケトルから直接注いでいましたが、コーヒー用ケトルを使うようになり、さらに面倒くさくなってコーヒー用の温調付きケトルを使うようになってしまいました...

 

コーヒー用の温調付きケトル(右端)はかなり便利ですね。(中国製ですが使用上、全く問題ないです…)

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コーヒー用の温調付きケトルを買う前は、電気ケトルからコーヒー用の細口のケトルにお湯を移し替えて使用していました。

基本的に面倒くさがりなので、もうそのやり方には戻れないです...

温調付きのコーヒー用ケトルはおススメです。

 

 

クレバーで味を調整する際のコツ

最後に一例として、私のクレバードリッパーでの味の調整法を紹介します。

ざっくりまとめると下記のような感じです。

  • お湯の温度:88~92℃ (深煎りのときははもう少し下げる)
  • 豆の粒度:中挽き (自分の使用しているミルのタイムモアCでいうと20クリックぐらい)
  • お湯の注ぎ方粉の真ん中付近にゆっくりとできるだけ低い位置から注ぐ。これが基本です。

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苦味やコクを増したい場合は、注ぐ際に下記の動画みたいな動きを少し取り入れています。ただし、あまり動かさないですね。スッキリとした味と豊かな香りをクレバーには求めているので...


【ひつ研5th】 コーヒーの淹れ方 ショートver

 

  • 浸漬時間:4〜5分と長めです。長めの方が浸漬法の特徴が出やすく、香りもコーヒーに移り易いです。そのため、最近は浸漬時間を4~5分とるのを前提で、他の条件を調整するようになりました。

ちなみに上記のように長めに浸漬するので、ドリッパーには蓋をしておくのですが、蓋を開けた瞬間の香りは最高です。ここが強烈過ぎて、嗅ぎすぎるとコーヒーの香りがわからなくなりますが…... 落ち着いてから嗅いでみてもコーヒーの香り自体が通常のドリップより出やすいのがわかると思います。(たぶん豆がお湯と接している時間が長いので...)

 

下の写真は蓋を外して、カップの上で抽出する様子です。(蓋をして5分放置後にドリッパーをカップにセットした状態が一番右端の写真。放置中はカップにセットしません)

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※使ったフィルターを捨てるときにも思わず嗅いでしまうくらい香りがよく出ます...

 

浸漬後に排出する際のコツ(追記2021年3月)

実際に使っていて悩んだことがあったので、追記します。

悩んだ点というのは、排出の際の流出速度について、特に浅煎りの浮きにくいようなコーヒー粉を使用したときに詰まったような遅い排出になることです。

 

この対策に関しては下記の動画で説明されているように、お湯を先に投入し、後から粉を投入することです。(浅煎りで悩んでいる方は特に参考になると思います)

 


The Ultimate Clever Dripper Guide

 

排出が遅い原因は粉がフィルターに微粉が詰まるからだと推定しています。

そして、後から粉をお湯に投入するとフィルターに微粉が詰まり難いのではないかと...

さらに投入する順序を変えると排出速度・時間もかなり変わり、味に対する影響も大きいため、コーヒー粉のメッシュ等を変更して条件を調整し直す必要があります。

 

また、上の動画では粉をスプーン等で混ぜたり、ドリッパーを揺すったりすることも味の調節として有効だと紹介されており、実際に試してみると効果も確認できます。

実際はクレバードリッパーもけっこう味の調節因子が多いんですね...

 

なので、通常の抽出条件で風味に満足いかない場合は、投入順序、攪拌、シェイクも検討してみても良いと思います。(個人的にはシェイクは漏れるのではないかと心配になるので、シェイクはしていません...)

 

クレバードリッパーを使用して気付いたこと

コーヒー豆にはお湯に溶けやすい成分 (ただ浸漬するだけで溶けていく成分)と溶け難い成分 (粉に動きを与えないと溶け難い成分、たぶん高分子量成分) の両方が含まれているのを、はっきりと実感できます。(たまにクレバーでいれているお茶ではあまり実感できません...)

多くの場合、コーヒー豆の香りは、浸漬時間を長くとればとるほどコーヒーに移っていくのも実感できます。(普通のドリップでコーヒーの香りが出なくて悩んでいる人は、蒸らしや抽出の時間を長くすることも考えた方が良いのかもしれません...)

 

あとは上で述べたように排出速度の問題が解決できてからは、浅煎りがかなり上手に淹れやすいなあという印象です。(私の好みにということですが...)

雑味も入り難いので、スッキリとした仕上がりが好きな人にはいいのではないかと思います。(フィルターで排出速度を速めるために攪拌をする処方もありますが、自分で試した限りはクレバーの方が好みです)

 

もし、クレバーコーヒードリッパーに興味の湧いた方は下記をチェックしてみて下さい。(現在、日本国内での取り扱いがあまり多くないようです......現状ではYahoo ショッピングが一番掲載が多いようです)

私が使用しているのはSサイズで通常200mlぐらい注いでいます。(仕上がりは170ml程度。上の写真が200ml注いだ状態です)

 

下記のハマ珈琲さんのように、個別のコーヒー屋さんでも取り扱っているところもあります。

クレバードリッパー【HAMACOFFEE[onlineshop]】

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の他の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。クレバードリッパーで浸漬後に蓋を開けた瞬間の香りもすばらしく良いですが、挽きたての豆の香りはまた違った良さがあります。

 

下記の記事は現在お気に入りのTimemore (タイムモア) 社のコーヒーミルについての記事で、特にエントリーモデルのタイムモアCについての記事です。クレバードリッパーにも使用して、通常ハンドドリップに使用するぐらいの粒度であれば手にかかる負荷をほとんど感じないぐらい快適に速やかに挽けます

 

下記はTimemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。こちらは刃をエスプレッソ向けに変更し、直火式エスプレッソメーカーに使用しています。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。コーヒーの自宅焙煎は慣れればコスパもよく、非常にハマると思います。

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、コーヒーの焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は、コーヒーの自宅用の焙煎器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

あっさりが特徴と言われる雲南コーヒーですが、クレバードリッパーで入れると香りも際立ってきます。お茶感覚で何倍も飲めそうな感じに仕上がります。ラテや食事の後によく飲んでいます。

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整と焙煎豆の鮮度が非常に重要です。(絶賛おススメできるマキネッタです!)

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

【味に影響?】スチームで作ったフォームミルクに混入する水の量【なめらかさにも影響?】

スチーマー付きのマキネッタであるベルマンCX-25を買って後悔したことは以前に少し書きました。(思ったよりもとても面倒くさい...)

 

もう手放すことはほぼ決めているわけですが、せっかく入手したのでブログの記事ネタぐらいにはしようと思います。(もしくはコレクションとして残すか?)

しかし、ベルマンCX-25はウェブ上で検索ボリュームが少ない割には紹介記事と販売サイトが多いため、普通にCX-25の紹介っぽい記事を書いても当ブログではそれらに太刀打ちできそうになく、人知れず埋もれたままになるはずです... (検索されずに...)

そもそもテーマも「ベルマンCX-25をおススメしない理由」なんてぐらいしか思い浮かばない...

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【機能しなかった組み合わせで記念撮影】左がベルマンCX-25で、右がカミラです。CX-25をスチーマーにしてラテをつくるつもりでしたが非常に面倒なので止めました計画中断... 他でフォームミルクは作れるのでもうベルマンの出番はないでしょう...

 

 

 

なので、ベルマンCX-25というよりは、これを使って自分の興味のあるちょっとした検証をテーマにすることにしました。

そのテーマというのは、直火式スチーマーともいえるベルマンCX-25の特徴も生かし、スチームでつくったフォームミルクに混入する水の量の検証です... (スチーム由来の水)

私はこの水がフォームミルクの味や粘度 (さらさら感やなめらかさ) にも影響があるのではないかと考えてます。

これはこれでマニアックなテーマですが、ウェブ検索しても答えが出てこなかったのでいつの日か誰かの参考になるかもしれません...

 

興味のある方は、どうぞご覧ください!

 

参考までに、下記はYouTubeにあるCX-25を使ったフォームミルクの作成動画の一つです。


#4【今日のラテどうでしょう】スターバックスVIAを使う理由

 

軽快でスマートな紹介動画が多い中、上の動画ではCX-25を使う際の苦労がある程度分かるかと思い、選定しました...

簡易的なコーヒーを使っているところも共感できます。(CX-25でエスプレッソを入れて、さらにフォームミルクの作成するのは想像しただけでも面倒で、私はトライしたこともありませんが...)

あと、スチーミング終了後、スチームのノズルの部分のミルクを直ぐに拭き取らないと熱でこびり付いて掃除がかなり面倒...

 

なおエスプレッソに関しては最初から高温抽出になってしまうCX-25を使う気が無かったので、一度、試しに淹れてみただけです... (同じ直火式であれば抽出温度が大雑把でも調整ができるカミラの味の方が好みなので)

 

コーヒー系のYouTuberの山下氏にもフォームミルクの質問してみました。 (山下氏は動画アップだけでなく、実際にラテアート教室なども主宰されている方です)

ラテアートはこの方の動画をメインに自習しています... (初心者のぶつかりそうな課題ごとの動画が多数あります)

 


【今年中にマスターせよ】フォームミルクを復習!

 

質問:上記のYouTube動画で下記のような質問をしたところ、

山下さんの技術とマシンでフォームミルクを作ったとき、どのくらいの量の水がミルクに加わっているのでしょうか?(スチーム由来の水分のことです) この水の量もフォームミルクの出来に関係あるのではないかと思いました。 変な質問ですみません...

 

解答:ありがたくも下記のような解答をもらいました。

水分量の調整はできないですからね。 マシンそれぞれの個体差ですので、どれくらいかはわかりかねます。 毎回かなりの差は出ているかと思います。 フォームミルクに水の量は味に影響はあります。 家庭用では少し薄くなりやすいです 業務用ではわずかですがスチームの水分量調整がほとんどのマシンで可能です。

 

というわけで、スチームを発生する装置によってフォームミルクに混入する水の量に違いがあり、味にも影響しそうです。

取り合えず、ベルマンCX-25の例だけでも検証してみようと思いました...

 

今回は実際にはミルクの代わりに水を使用して検証しました。(もはや掃除も面倒だし...)

ピッチャーには水を200g入れ、スチームで約65℃まで温めたときの時間の増加した水分量を記録しました。(ラテ用フォームミルクは通常この温度近辺で使用すると思います)

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スチームの作成条件としては下記の2条件です。

ベルマンCX-25に3分の1ほどの水を入れて、まずコンロの火に掛けます (バルブ開、4~5分で沸騰するぐらいの火の強さ)。その後、さらに、

 

【条件1】バルブを閉め、火を弱めて約1分30秒加熱

【条件2】バルブを閉め、火を弱めて約3分加熱

【条件3】バルブを閉め、火を弱めて約6分加熱 (安全弁は作動していません)

※条件1→条件3の順にスチームのパワーは強くなっていきます。条件1では200gの量では渦を作るのが難しいくらい弱いです。

 

なお、スチーム中は、スチームバルブ全開、コンロの火は付けたままです。

結果は下記の通りです。

 

【条件1】所要時間124秒、水分増加量12g (全体212g)

【条件2】所要時間55秒、水分増加量12g (全体212g)

【条件3】所要時間36秒、水分増加量11g (全体211g)

 

上記を見て分かる通り、水の増加量はスチームの強さによらず、12g程度でした。

元が200gなので約5%増加したことになりますが、予想したよりも多かったです。

これを元に電動ミルクフォーマーの方で、200gのミルクに10gの水をいれた処方でフォームミルクを作ってみましたが、味が薄くなった感じになりますが、ミルクはさらさら感が増します。(さらさら感はラテアートする際にはメリットです)

 

▼参考:なお使っている電動ミルクフォーマーはハンディタイプではありません。

 

下が私が普段使っているミルクフォーマーとそれで作ったフォームミルクを使用したラテです。(直火式のカミラとの組み合わせで作っています)
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ラテアートにこだわるのであれば、この辺の水の量に関しても気にする必要があるかもしれません。(特にフォームミルクのもったり感が気になる場合は...)

しかし、味的には水は追加は好ましくはなさそうです。(薄くなるのが私でもわかります...)

上記の半分、200gのミルクに5g程度の水であれば、それほど味的な変化は感じませんが、さらさら感の増し方も微妙です...

 

スチーム由来の水の量としては他のスチーマーと比較はできませんが、確実にフォームミルクの味やさらさら感に影響していることが確認できました。

一方、味的には電動ミルクフォーマーの方が水で薄まらないので良好に感じます。

ラテアートし易いか、し難いかという観点や、(スチーム) セットアップ後のフォームミルクの作成時間という観点では、もちろんスチーマーに分があります。

 

自分の状況から考えると、エスプレッソマシンを使っておらず、ラテアートを上手にはなりたいけども極めたいとまでは思っていません。(そこそこ楽しめればOK)

ベルマンCX-25のおかげで自分としては有意義な検証ができましたが、ベルマンCX-25そのものに関してはスチーマーとして、やはりそれほど必要性は感じられません... (自宅でコーヒーを楽しむ分には......キャンプ等で数人分のコーヒーやラテを作りたい人には合うかもしれませんが…)

 

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正直、ベルマンに関しては買わずにモヤモヤするより、買って後悔した方がスッキリしてよかったかなという印象です。

メルカリとかを見ても、多くのベルマンCX-25が出てくるので、同じように使わなくなった人も多いのではないかと思います。

一昔前よりも中古品が売買しやすくなっていることもあり、ベルマンCX-25に興味がある人は積極的にチャレンジしてみてもいいかもしれません。

 

以上、ご覧頂き、ありがとうございました!

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の他の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整と焙煎豆の鮮度が非常に重要です。(絶賛おススメできるマキネッタです!)

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。特にカミラ用に豆を挽くときは細挽きなので、一段と豊かな香りが楽しめます!

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。自宅焙煎は慣れればコスパもよく、非常にハマると思います。

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

あっさりが特徴と言われる雲南コーヒーですが、カミラで抽出すると濃厚で飲みやすいコーヒーが淹れられます。雲南コーヒーとカミラの組み合わせは非常に良好です!とはいってもハンドドリップでも美味しく飲めています!

 

 

【続実験】マキネッタでクレマを出すのにナチュラル式ロブスタは有効か?【マニア向け】

前回の記事に出てきたロブスターつながりで、今回は再度コーヒー豆のロブスタ種 (中国語:罗布斯塔种) についてのトピックです。

本音を言うと、2020年4月現在、しばらくおうちカフェの需要が高まりそうなのでコーヒー関係の記事を増やそうかと目論んでいます... (内容がマニアック過ぎるのは重々承知ですが、趣味なので...)

 

▼参考 (時系列的に前回の記事)

 

▼参考 (内容的に前回の記事) :下記はインドネシア産のコーヒー豆である水洗式ロブスタWIBを試してみた記事で、マキネッタのカミラを使用してクレマのでき方を評価しています。

 

今回は上記の記事で使用した水洗式ロブスタではなく、ベトナム産のナチュラル製法のロブスタを試してみた結果をまとめます。

この記事は上の記事の補足内容になりますが、ナチュラル製法のロブスタを使用して直火式エスプレッソを抽出し、クレマの出来を確認しました。(抽出に使用したのは同じく直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) のカミラです)

最近ハマっているラテアート用に上手く使えることを期待しましたが...

 

【結論】ナチュラル式ロブスタ、もう買いません... 面倒だしマズイ... (もちろん主観ですが…)

追記) …と思っていたのですが、最近は浸漬法で淹れると結構美味しく飲めるかなという気がしています…

興味のある方はどうぞご覧ください!

 

今回に使用したロブスタ種 (生豆) については下記の通りで、品質というよりは製法に着目して選びました。(少なくとも小売りではナチュラル製法のロブスタは取り扱いが少なく、あまり選択肢がなかったです)

  • 産地 :ベトナム
  • 等級 :1級 (基準は知りませんが...)
  • 処理法:ナチュラル
  • 価格 :約200円/500g  (水洗式WIBの半分以下の価格です...)

 

生豆の外観は下の写真のような感じで、水洗式と比較すると均一性はかなり劣ります。

焙煎する前に8%ほどピックアップして除去しました。(黒かったり、白かったりする豆や形状がイビツな豆を素人ながら選別...)

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下が除去した欠点豆です。(本当に異物に見えます... )

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別の日に使った部分には木片も見つかりました...

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焙煎後もかつて見たことがないほど、かなりムラムラな仕上がりでした... (片手鍋を使った焙煎でここまでムラになったことはありません...何度か焙煎してみたのですがムラムラは改善せず...)

ちなみに中深煎りを狙い、とりあえず150g程焙煎しました... (さらに焦げた豆はピックアップして除去しました...)

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生豆を見てから焙煎まで、結構テンションが下がりましたが、まずはこんな感じでナチュラルのロブスタを焙煎豆を準備しました。(品質にはそれほど期待はしていなかったんですが...)

 

気を取り直して、焙煎二日後に使ってみました。 (まずは100%ロブスタで...)

普段だったら豆を手動コーヒーミルで豆を挽いている間はコーヒーの香りを楽しむ優雅なひと時なんですが、ロブスタは違いました...

なんと例えてわかりませんが、匂いははっきりいって微妙です... (香ばしさは感じられるのですが、嗅ぎなれないのか、良い匂いには感じられません)

 

コーヒーミルを開けてみて、さらにビックリ...

挽いた粉がミルにびっしり付いています。(ちなみにコーヒーミルはタイムモアのG1Sです...)

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これも初めての経験で、今までこんな風に粉がミルにびっしり付いたことはありません。

ナチュラルのロブスタは含水量が少ないんでしょうか?(ちなみに焙煎は2ハゼが聞こえ始めてから数秒の時点で止めています...)

もしくは微粉ができやすいのか... (カミラの抽出圧の上がり具合は他の豆と大差なかったので、微粉が多いという訳ではなさそうですが...)

 

普通はこんな感じです... (よく飲んでいる雲南コーヒー (カチモール) です)

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コーヒーを抽出する前からいい予感はしません...

まあ、豆によってミルへのこびり付き具合が、こんなに異なるのは発見でしたが...

 

▼参考 (タイムモアのG1S)

 

そしてカミラで抽出してみました。

ラテが前提なので、味をしっかり出すため、沸騰音がしてからレバーを閉めています。(ちなみにアメリカーノにするときは沸騰音がする前に閉めています...)

▼参考

 

肝心の100%ナチュラル・ロブスタのクレマはこんな感じです。(左が抽出直後で、右が3分放置後です)

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100%ロブスタのクレマの量にしても、経時での減少の仕方も他の豆と大きな違いはありませんでした...

今のところ確認できた限りでは、クレマの量に効果が大きいのはコーヒー豆の焙煎後の鮮度 (おおよそ焙煎後2~3週間以内が良好)と、抽出時の圧力 (高い方が良好) です。

 

少しがっかりですが、そのままラテにしてみました...

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ラテの絵はだいぶ安定してきましたが、これはロブスタは関係ありません。

日々、練習しています...

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ちなみにフォームミルクは下記の方法で作っています。

冷蔵庫から牛乳を出してから3分程で作成でき、上記でロブスタを3分放置したのはフォームミルク作成の所要時間です。

▼参考

 

100%ナチュラル・ロブスタの直火式エスプレッソは、直接鼻で嗅いだ香りも、口に含んだ際の香りにしても良いとは感じませんでした...

ただし、苦くて飲めないとかいうことはなく、ミルク無しで飲んでみても味自体は意外とすっきりしています。

この辺は水洗式のロブスタにも通じるところですが、カミラでの抽出自体がすっきりする傾向にあるのかもしれません...

 

雲南コーヒーとブレンドも試してみましたが、ロブスタの配合量を30~40%程度に抑えれば、ロブスタの風味としてはあまり感じなくなりました。

ただし、普通にハンドドリップだと上記の分量でも苦みがきつく感じ、蒸らし時間次第ですが、10~20%であれば程好い苦味が加わるように感じました。

ブレンドに関しても水洗式ロブスタでも同じような感じなので、焙煎前後のピックアップ等の手間を考えると、ハンドドリップの味の調節に使うとしても水洗式を選んだ方がいいかな...(水洗式は価格が倍以上ですが、豆自体の品質もよかったです)

 

まとめると、マキネッタで直火式エスプレッソを入れる際、ナチュラル式のロブスタを使用してもクレマが特別にどうにかなる兆しも見えず、風味も好みではありませんでした。

さらに欠点豆を除去するのも面倒です。(一方、最近のアラビカ種の豆であればハンドピックはほとんど必要無いように見えます...)

 

ナチュラル式ロブスタ、もう買わないと思います!(あと300g以上の生豆が残っている...)

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の他の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整と焙煎豆の鮮度が非常に重要です。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。特にカミラ用に豆を挽くときは細挽きなので、一段と豊かな香りが楽しめます!

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使うとカミラのなめらかなクレマも非常につくり易いです

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

あっさりが特徴と言われる雲南コーヒーですが、カミラで抽出すると濃厚で飲みやすいコーヒーが淹れられます。雲南コーヒーとカミラの組み合わせは非常に良好です!

 

 

【マキネッタでラテアート】直火式エスプレッソのカミラでラテアートをやってみた!

前回、電動の泡立て器を使用したラテアート可能なフォームミルクの作り方をご紹介しました。(下記の記事です)

 

この記事ではカプチーノ向きのモコモコ泡を作るための泡立て器をちょっとした工夫をして使うことにより、ラテアート可能ななめらかなフォームミルクを作る方法を紹介しています。

その後、ちょくちょくそのフォームミルクとインスタントコーヒーを使用してラテアートの練習をしていたのですが、入門者の登竜門であるハートは下の写真ぐらいの出来栄えにはなってきました。

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自分としては何とか許容レベルにはなったので、自分で焙煎した豆と直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) のカミラを使用して、ラテを作ってみることにしました。(これまでは自分で焙煎した豆を使うのがもったいなかったので、インスタントコーヒーを使用)

 

 

インスタントコーヒーは簡単に準備できるのですが、マキネッタで淹れたエスプレッソ (※) とフォームミルクを合わせるとなると、それはそれで課題も出てきます。

※業界の定義しているエスプレッソとは違いますが、メーカーがエスプレッソと呼んでいるので本ブログではエスプレッソと呼ぶことにします。(というか本音を言うと、直火式でもエスプレッソで検索する人が多いので、そちらに合わせています...)

今回は、その課題と対策をまとめたいと思います。(対策しきれないところもありますが...)

 

 

段取りが難しい (手間がかかる)

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フォームミルクの作成には約3分カミラのエスプレッソ抽出には約2分かかりますので、要領よくそれぞれ用意する必要があります。

放置すれば時間と共に冷めていきますし、フォームミルクは分離し、エスプレッソのクレマは消えていきます。

フォームミルクを作る時間はもう少し短縮できないこともないですが、攪拌時間が少ないとややなめらかさが犠牲に... (シンプルにハートを描くだけであれば、フォームミルクがそれほどなめらかでなくても可能)

 

また、クレマを重視するのであれば、エスプレッソの抽出圧力を高めでもう少し時間をかけた方がいいのですが、とりあえず普通にお湯割り (アメリカーノ) にして飲む抽出条件でトライしています。(圧力高めで抽出したクレマの方がやや消えるのは遅いです...)

フォームミルクの作成とコーヒー抽出の同時進行は、ややこしいのでので今は見送っています...

 

コーヒー抽出の後半に出てくる大きい泡をできるだけ入れない

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カミラで抽出する際、クレマの後に出てくる大きい気泡のことです。(上の写真のような泡。左側の写真では比較的低圧で抽出しているのでクレマ自体も出ていません)

抽出後半に出てくる気泡サイズの大きい泡はやや固いのでラテアートの邪魔になりますし、ラテにしても大きい気泡として残るので見栄えは悪くなります。

現状では多少混入しても取り合えず気にしていませんが...

 

深煎りにするとクレマが出難い

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上の写真は左が抽出直後で、右が放置して3分後です。

大きい気泡が入ってしまった部分は無くなるのも早く、エスプレッソが露出してしまいます。(大きい気泡はラテアートの邪魔にもなるので (絵がゆがむ)、なるべく入れないようにするつもりです)

また、使っているカップの容量は300mlと大きく、このためクレマが薄くなりやすいというのもあります...

 

味的にはミルクと合わせる場合、深煎りが王道なのでまずは深煎りの焙煎豆を使用してラテアートにトライしています。

ただし、深煎りだと焙煎豆の膨張度が大きいため比重が軽く、ホルダーに詰められる豆の量が減り、さらに充填作業そのものもより時間がかかって面倒になります。(充填量については、例えばダブルのホルダーを使用時に充填量が17g→16gぐらいに減ります)

 

充填量が減るためか、深煎り豆はクレマの出もやや悪い気がします。(使用する豆やコーヒーミルによっても異なるかもしれません…)

また、ラテアートだと口の広いカップを使用するので、その分クレマも広がり薄くなってしまいます... (この辺は直火式エスプレッソでは仕方がないのかもしれませんが...)

 

クレマを少しでも多く出したい場合、中深煎りくらいの焙煎度で、圧力高め (安全弁が吹く手前をキープする感じで) で抽出した方がいいのかもしれません。(苦みやコクがもの足りなかったらロブスタ (※) をブレンドするとかして...)

抽出温度については低めの温度の方がクレマがやや長持ちする印象です。

※水洗のロブスタWIBは前回試したので、ナチュラルのロブスタを現在探しています。(ロブスタWIBはカミラで試すと、そこまで苦みやコクが補完される訳でもなかったので...100%ロブスタでもそれなりに飲めるような感じ...)

 

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カミラで入れたエスプレッソで初めて作ったラテ

以上、まとめると段取りとクレマが課題になる訳ですが、クレマが無くても簡単なラテアートは楽しめるので、まずは味と手軽さを優先して、カミラでのラテアートにトライしています。

ただし、上の写真程度の薄いクレマでもあった方がラテアートはし易いのは感じます。(ミルクの液面の滑りが良くなり、流動感が増します)

 

余分なフォームミルクの泡を予めコーヒーに混ぜ込んでクレマに見立てる処方もYoutubeに公開されていますが、このやり方ではコントラストはよくなりますが、絵の描き易さ自体は変わらない感じです。(ミルクの泡はクレマよりも硬いような印象...)

▼参考動画 (動画中のラテアートが奇麗なのは作者の技量によるところが大きいと思います)


エスプレッソマシン無しで簡単ラテアート

 

自分でラテアートをやってみて、絵の出来を除けば、現状でも味と手軽さは自分の中では十分に満足いくレベルです。(普通にカミラでエスプレッソを入れる手間に、3分間のフォームミルクを作る手間が加わるだけで、洗い物もフォームミルクを作る容器が増えるだけです(最近はピッチャーも使っていませんので...))

 

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上の写真の右端のカップが電動ミルクフォーマーの容器で、そのままラテアートに使用

左端の350mlのピッチャーは電動ミルクフォーマーのおまけに付いてきたもので、真ん中の600mlのピッチャーは別途購入したものです。(中国製なので800円ぐらい)

350mlよりも600mlサイズの方が倒して注ぎ口を水面に近づけやすく使いやすいですが、電動ミルクフォーマーの容器から移し替えるのも面倒なのであまり使わなくなりました。(見ての通り、電動ミルクフォーマーの容器は口が尖がっていないので細かい絵には向いていませんが、ハートぐらいであればOKだと思います)

 

そんなわけでセットアップや片付けの手間まで考慮すると、カミラを使用したラテアートの手軽さに勝るのはインスタントコーヒーのラテアートしか無いような気もします... (味は別にして)

 

ラテアート (ハート) を練習するのに参考にしている動画を参考までに挙げておきます。

YouTubeにも無数にラテアート動画があるので迷いましたが、しばらく家から出れなかった時期に多くの動画を視聴し、自分にとってピンと来たのを選びました。

水で練習する人もいるようですが、私はそこまでしていません... (スチームの練習には必須と思いますが、絵を描くだけなのでカップを持ってイメージトレーニングで済ましています...上達は遅いかもしれませんが...)

 

初心者としてハートを描く際に簡単に意識している (しようとしている) 点をまとめると下記になります。(実際はどこかがおろそかになりがちですが...)

  • 水面を丁寧にミルクを混ぜながら上げていく (ドバっとなりがちで結構難しい...ピッチャーを使っていないので...)
  • 水面を挙げてから注ぎ始めるまでの時間 (もったりしたミルクの場合、全ての作業を早くしないと液面が固まりやすいです...)
  • フォームミルクを注ぐ位置、高さ、勢い (特に勢いが難しい...)
  • カップを傾ける角度と角度の戻し方 (忘れがち)
  • 注ぐ際の押し込み (押し込まないと丸くなってしまう...)

 


ピッチャーを振らないハートの書き方・注意点 ラテアート latteart デザインカプチーノ

 


『全公開』ラテアートのハート解体新書

 


【プロが教えるラテアート】ハートの作り方 ~ LatteArt Heart

 

基本的に絵を失敗しても全部飲んでいるので、練習はそれほど捗りません。

ただ、自宅焙煎した豆を使って、カミラで淹れたエスプレッソで作ったラテは自分としてはかなり満足しています。

 

▼参考 (自宅焙煎に関する記事)

 

YouTubeの動画を見てもハートに関する動画の視聴数に比べ、たいていその他のアートの視聴数はガクッと落ちています。

これはやはりハートで満足する人や、ハートだけで断念する人が大半なのではないかと思います。

自分としては普通のハートがもう少しスムーズにできるようになったら、もう一つぐらいは何か別の絵柄をマスターしたいですね。(リーフやレイヤーハートがいいなあと思っています)

 

下の写真は気持ちだけ先走ってレイヤーハートの練習をしてみた記録です...

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現状のベストショットです... (進歩だけはなんとなく伝わるかと...)

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まあ、絵に関してはゆっくり練習していこうかと考えています。(動画を見て見様見真似ですが...)

毎回300mlカップに満タンだと飲み干すのも大変なので...

同時にフォームミルクに関してももう少しなめらかなミルクの作成条件を検討中でして、色々と楽しみながら勉強している感じです。(本当は教室とか行きたいんですが、日本みたいに色々とある場所に住んでいません...)

 

今までカミラを入れたエスプレッソはお湯割り (アメリカーノ) にして飲むことが大半だったのですが、ラテも自分なりにかなり美味しく作れることがわかりました。(絵は別の話...)

(強制) 自宅待機させられなかったら気付かなかったかもしれません... (&YouTubeのおススメ)

カミラの楽しみが一つ増えた感じです。

 

材料費も牛乳とコーヒー代だけなので経済的で、一杯60円ぐらいでラテが飲めます。(そのうち牛乳が約50円、コーヒーの生豆が約10円)

ちょっとしたネタにもなるので、機会があったらぜひやってみてください!(中国ではコーヒーの自宅焙煎しているだけでも変わり者のような受け取られ方をされている気もしますが...)

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の記事を紹介します。よろしければどうぞ!

 

下記は自宅焙煎についての記事で、現在の片手鍋での焙煎に行きついた経緯などをまとめています。

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記の記事では、今回のラテでも使用しているお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのカミラを紹介しています。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使用すると、直火式ながらなめらかなクレマがつくれます。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。(これは水洗のロブスタを使用した話で、今後、ナチュラルのロブスタも試してみようと思います)

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当し、カミラには刃を変えたG1Sをいつも使用しています。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記はあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーの紹介です。現在、私のお気に入りの銘柄です。(カミラのラテにも使っています)

  

【ラテアート前提】コツが不要なミルクフォーマーとフォームミルクの作り方【初心者でも挑戦可能】

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最近、中国政府の方針に基づき、引きこもり生活を送っていました。(中国在住)

思いがけず時間もできたので、今まで気になっていたラテアートに手を出してみました。(エッチングではなく、フリーポアと呼ばれるフォームミルク (フォームドミルク) を注ぐだけでハートやリーフを描く方)

といっても完全に素人なので、今回はラテアートの基本となるフォームミルクの作り方を、まずはよく検討してみました。(エスプレッソマシンは持っていないので使いません。ハンディタイプのミルクフォーマーで苦労した方にも参考になるかもしれません...)

 

一応、引きこもり中に2週間ほどラテアートに挑戦し、その結果が下の写真です。(コーヒーはクレマの作れるマキネッタ "カミラ" でエスプレッソといきたいところでしたが、練習なので取り敢えずインスタントコーヒーを使用中…)

▼2020年3月8日現在

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絵の方は練習がまだあまりできていないですが、フォームミルクとしてはそれなりのものが得られるようになった感じがしています。

上の写真から、ミルクとコーヒー部分のコントラストの鮮明さや、ミルクのやや流れるようななめらかな感じがなんとなくわかりますか?(初めが酷くて、自分でそう見えているだけかもしれませんが…)

 

ちなみに上のラテに使った一杯分の材料は、インスタントコーヒー 3g、お湯 30g、牛乳 200gといったところです。

エスプレッソマシンを使わない自宅でのラテアートに興味のある方はどうぞご覧ください!

調べた限りでは他のサイトに載っていない本当にコツが不要なフォームミルクの作り方を紹介します。

 

 

今回は下記の3種類のミルクフォーマーでフォームミルク作りにトライしてみました。

ハンディタイプのミルクフォーマー:HARIOクリーマー

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入手経緯: 以前に日本から持って来ていた。たまにモコモコの泡を作ってコーヒーに浮かべるのに使用していました。(ラテアートはとても無理なぼったりとした泡)

ただし、中国に来てから後で挙げる別の電動式ミルクフォーマーを購入したので、こちらは既に使っていない状況。

YouTube動画でこの類のミルクフォーマーを使ってラテアートしているのをみて、自分でもやってみようと....

なお、HARIOのミルクフォーマーは強力なので、上の写真の右のように羽根の部分はコイル状の金属を外して使用しています。(それでも強力ですが...)

▼参考

ミルクフローサーでのフォームドミルク作り | ラテアート.com

 

スチーマー付きマキネッタ:ベルマンCX-25

Coffee Machines | BELLMAN (公式サイト)

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入手経緯: 最近、しばらく暇があるのを見越して日本で購入し、中国に持参。ちなみに中華圏である台湾製ですが、中国で買っても日本で買っても値段はさほど変わりません... (台湾 → 中国の関税がかからないのに...)

ベルマンCX-25はけっこうサイズも大きく、重いです...

フォームミルクを作るためのスチーマーの付いた直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) で、他で見たことが無い仕様のためかなり期待していましたが…

▼参考


【新コーナー】第一回!今日のラテどうでしょう

 

電動式ミルクフォーマー:Hero金剛ミルクフォーマー

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入手経緯: たまたまタオバオのオススメで目に入り、学生の頃に使っていたマグネチックスターラー (磁力で撹拌子を回す攪拌治具/下の写真参照) と原理が同じで懐かしくなって購入。

撹拌子は上の写真の右下の二種類でフォームミルクを作る際には右側のギザギザの羽根を使います。

メーカー推奨の牛乳の仕込み量は150~250mlで、容器の内側に目安の線が刻まれています。(容器の容量自体は800ml程度です)

 

▼参考:マグネチックスターラー (学生の時に実験に使っていました)

ja.wikipedia.org

この電動式ミルクフォーマーは温めと撹拌が同時にでき、しかも容器も水で丸洗いできて掃除もとても簡単と、コンセプト的にも気に入りました。

牛乳でカプチーノ用のモコモコの泡をつくるか、単に牛乳を温めるために使用していましたが、上の2つのミルクフォーマー (ハンディとベルマン) を検討してみて、なんだ、こっちでできるんじゃないのか?と考えるに至り、検討に加えました。(単純ですが、一工夫しました)

結果は大正解。

 

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次にハンディタイプのミルクフォーマーとスチーマーの自分で感じた問題点を挙げます。

ハンディタイプのミルクフォーマーの問題点

  1. 必要以上に気泡を巻き込まないように攪拌するのが難しく、練習が必要
  2. 攪拌中にどんどんミルクが冷めていく (湯浴を使うなど対策が必要)

特に1番目に挙げた攪拌のコントロールが難しく感じ、もう少しで完成というところで、ボコボコと泡が入ったりするとかなりショックです...

あと、冷めたラテも好きではありません...

 

スチーマーの問題点

  1. セットアップに時間がかかる (少なくとも8分程度は必要)
  2. 泡入れと攪拌にはやはり練習が必要
  3. 分解洗浄も手間
  4. スチーム由来の水のミルクへの混入 (下記の記事で検証しました)

 

 

まず、直火式スチーマーに特有の問題なのかもしれませんが、セットアップが面倒です。

また、使い終わったら分解が必要ですが、これも手軽とは言えません。

練習以前にハードルが上がり、暇があっても使う気持ちが削がれます...

 

さらに、CX-25の場合、コーヒーだけ飲むのにもスチーム分の水を入れなければならないので、水が沸くのにかなり時間を要します。(圧力の溜まり具合もわからず、心理的にストレスにもなります...)

同じ直火式エスプレッソメーカーであるカミラと違い、なぜか使いこなしてやろうという気持ちが湧いてきません...

正直に言うと、スチームを "プシュー" とやってみただけでもう満足なので、引き取ってくれる人を探したいと思います...

 

というわけで、上記二つのミルクフォーマーには納得がいかず、コツや練習が不要で手軽なフォームミルクの作成方法を考えてみました。

 

HARIOのハンディのミルクフォーマーを試しているうちに気付いたのですが、こんなのHeroの電動でやればいいんじゃないの?と...

で、やってみたのが下の動画です。


【ラテアート前提】超簡単なフォームミルクの作り方【初心者向け】

 

そうです、電動のフォームミキサーを単純に傾けて使うだけです...

最初は普通に立てて使用を開始し、泡が入ってから1~2秒で傾けます。

そして、攪拌の音を聞きながら、泡が入らない角度でそのまま静置します。

 

回転している牛乳の中心付近に大きい泡が溜まってくることがありますが、ほっておいて問題無いです。 (大きい泡は攪拌終了後に容器を振れば簡単に消せるので)

追記)泡を入れ過ぎた場合であれば問題は無いですが、適正に入れている場合は泡が不足する場合がありますので、容器の傾きを調整して泡が渦に巻き込まれて無くなるようにした方がよいです。

 

【注意点】この電動ミルクフォーマーでは一度に200~210g程度のミルクを使用しています。150~160g程度ではミルクフォーマーを傾けても空気を巻き込んでしまい、フォームが多くなりすぎる傾向です。そのため、やや量が多めですが、上記の量で使用しています。

 

後は温度が上がってくるまで攪拌を続けるだけで、3分弱で70℃程度になると自動停止します。(牛乳は冷蔵庫から出してから直ぐにスタート時は10℃位。攪拌時間を稼ぐため、冷えた牛乳を使うのがおススメ)

自動停止する前に、手感でもう少し低めの温度でストップすることも可能です。

なお、70℃まで引っ張るとぼってりし易くラテアートが難しくなる感じですが、飲むときは熱々が好きなのでその辺が悩ましいところです...

 

ベルマン CX-25を買う前に気付きたかった...

 

対策1.さらに攪拌

昇温しない攪拌のみのモードに切り替えて攪拌継続。(実際はあまりやっていないです。ハートだけならそこまでなめらかさに気を使わなくてもできそうなので...)

 

対策2.容器を揺すって、トントン

普通にスチームを使ってフォームミルクをつくるのによく使われる方法で、揺すったり、容器の底でテーブルをトントンと叩いたりして、大きい泡を潰します。

ちなみに容器からピッチャーにフォームミルクを移し替えて使用していますが、そのピッチャーは、必要であれば事前にお湯を入れるなどして温めておいた方がいいと思います。(ミルクを移す前にお湯は捨てる)

ちなみに温めのミルクで冷たいピッチャーに移すと、ミルクの粘度が増して注ぎ難くなります。

 

というわけで、大きい泡が残った場合、実使用上は揺すってトントンとして、今のところは完成としています。(それほど残ったことはないので...)

これで、素人レベルで使うには問題なくきれいなフォームミルクが得られています。

 

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取り合えず、UHT殺菌の牛乳しか近場で売っていないので、試したのはUHT殺菌の牛乳しか試していません...

脂肪分は0でも3.5%でも泡立ちには影響なく普通に使えますが、牛乳の銘柄により大きい気泡の残り方が若干異なる印象です。(あとはラテにした後の泡のなめらかさ (口当たり) が牛乳によって若干違う感じがします)

結論としては、試した牛乳の中ではフォームミルクが得られなかったことはありません。

たぶん何でも使えますので、味で選んだ方がいいです...

 

追記)牛乳を30~40Lぐらい消費したところで、微妙なフォームの分離の速さなどに違いを感じるようになってきました。

具体的に~がいいと言えるほど一般化できていませんが、牛乳による違いはあるようです。

フォームの分離対策としては、途中で昇温を切って攪拌時間を延ばしています。

 

※ポイントは温度です。とろみが出る温度まで昇温すれば、どの牛乳でも泡が保持されていると思います。ハンディのミルクフローサーで泡が抜けるという人は、そもそも温度が低めだと思います。(ただし、泡が少なすぎても粘度が低くても泡が抜けやすいです。その場合はもう少し泡を入れてみた方がいいです)

 

目的は達成、あとは絵の練習

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上記のように、電動ミルクフォーマーを使えばラテアート可能なフォームミルクを自宅で簡単に得ることができます。

ラテアートの絵自体は練習するしかないでしょうが、それはそれで楽しみだと思います。(フォームミルクが一度に約200gできるので、おなかいっぱいで一日に何度も練習できませんが...)

今後、しばらくはインスタントコーヒーを使って絵の練習をしてみるつもりです。(現状は下の写真のレベルです...)

▼2020年3月15日現在

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▼2020年4月20日現在 (レイヤーハートの練習中...)

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電動ミルクフォーマーの入手方法は?

中国在住の方はタオバオで "HERO打奶泡机" で検索すると直ぐ出てきます。

価格は4,000円弱でした。(中国は似たような製品が色々とあるので、これに拘る必要もないと思いますが...)

 

日本在住の場合、現在、同型の機種はAmazon等では入手できないようです。

また、個人で輸入しても電源の仕様が異なるので使用できません。

そのうちに日本でも同じようなコンセプトで使える機種を探してみるつもりですが、現時点では不明です。

上のフォームミルクの作り方に興味を持たれた方は、各自で似たようなミルクフォーマー探してもらうしかないです...

現状、私から見て使えるかもなという印象を持っているのは下のリンク先の機種です。(少しでも探索の手掛かりにしてもらえればと...)

 

また、下記は直火式エスプレッソメーカーのカミラを使ってラテアートをした話です。今回の方法でフォームミルクを作成しています。絵に関してはまだ未熟ですが、味の方は自分ではかなり満足しています。カミラの楽しみ方のオプションが一つ増えました。

 

補足1】上手くいかなかったミルクフォーマー|攪拌振動型

最後にYouTube動画等で成功例があるけれども、私が上手くいかなかったミルクフォーマーを挙げておきます。

下記のような攪拌振動させるタイプのミルクフォーマーで、フレンチプレスで代用される方もいるようです。

 

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予め温めたミルクを使用し、他の手法と同じく先に泡を含ませて、次に泡を砕いて細かくさせていく作業となります。

詳しくは下で紹介させてもらっている動画にありますが、泡を細かく砕く際にはスピードを意識した方がよいです。

 

私の場合は、ミルクを温めるのや器具を洗うのが手間に感じたのと、仕上がりがぬるくなりがちなので、あまり追求しませんでした...

興味のある方は確認してみて下さい。(撹拌部位のメッシュの細かさもフォームの出来に影響があるかもしれません…)

 


【エスプレッソマシン不使用】インスタントコーヒーで作るラテアート

  

補足2】注目しているNewミルクフォーマー|ハンディタイプ

ハンディタイプは、攪拌時のポジション探し少しコツが必要なのとミルクが冷え易いので好きではありません。

しかし、最近、改善されたハンディタイプのミルクフォーマーが発表されています。

 

下記の動画で紹介されているシンガーポールのメーカーのNanofoamerという製品です。


NANOFOAMER - Microfoam Bliss Or Latte Art Miss

 

現状では日本に代理店がないので、本製品の購入は下記のメーカー公式サイトからするしかないようです。(2021年2月頃から一般受注開始とあります。価格は送料抜きで3000円程度のようです)

Subminimal: Make superfine microfoamed milk at home for your coffee.

 

これは自分も興味あるので購入してみるかもしれません。(それほど高くないようなので...)

 

補足3】新しく購入したミルクフォーマー|ベルマンCX-25SP

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上の方で紹介したベルマンCX-25は圧力計が付いてないのが心理的なストレスの要因になっていましたが、圧力計が付いているタイプの存在を知りました。(CX-25P/CX-25SP)

圧力計が付いているのなら作業の段取りもし易く使い易いだろうと思い、上の写真のCX-25SPの購入に踏み切りました。(SPはスチーマー専用で、コーヒーは淹れられません)

 

この商品はメーカーで数か月に一度しか製造していないため、半年待ちでようやく入手することができました。(台湾の取扱店から直接購入しました。送料込みで16000円ほどでした)

しばらくこれを使い込んでみて、他のミルクフォーマーと比較して紹介してみようと思います。

 

スチーミングは下の動画のような感じでしています。


直火式スチーマーでスチーミングしている様子|ベルマンCX-25SP

 

一応、下のツイートの写真が上記のスチーマーを使って淹れたラテです。(だんだんとスチーミングにも慣れてきました...)

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

以降は本ブログのコーヒー関連のおススメ記事です。よろしければどうぞ!

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください! (現在、ラテに合わせるために深煎りの練習中ですが、深煎りもやり易いと思います...)

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。特にカミラ用に豆を挽くときは細挽きなので、一段と豊かな香りが楽しめます!

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整は非常に重要です。

当然、このカミラで淹れたエスプレッソのラテも試す予定です!

 

下記は手動のポンプ式のエスプレッソメーカーの紹介です。たぶんクリーミィなクレマのおかげなのでしょうが、濃厚かつあまり苦さを感じさせないエスプレッソが抽出できます。砂糖を使うとデザート感覚です。1Zpressoという台湾メーカーにも興味があり導入しました。

 

 

 

【実験】マキネッタでクレマをつくるのに、ロブスタ種が効果的であるのか確かめてみた!【マニア向け】

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深センの自家焙煎の喫茶店で飲んだエスプレッソ

 

今回の記事では、ロブスタ種 (ロブスタコーヒーノキ) のコーヒー豆でエスプレッソを淹れる際の、コーヒー表面にできるクレマ (細かく乳化した泡) のつくり易さ (もしくは安定性) を検証してみました。(マニア向けの話です)

ロブスタコーヒーノキ - Wikipedia

クレマとは - Wikipedia

 

通常、クレマは機械式のエスプレッソマシンで抽出しないとうまくできませんが、コンロで使用する直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であっても Kamira (カミラ) であればそれなりにクレマはできます。(カミラやその使い方に興味のある方は、下記の記事もご参照下さい!)

 

 

今回はマキネッタであるそのカミラを使用して、ロブスタ種がクレマのつくり易さに効果があるのか確かめてみました。(上記をマキネッタで確認した例がウェブ検索しても出てこなかったので...)

なぜロブスタ種 (Robsuta) なのかというと、下記のように普通の機械式エスプレッソではロブスタ種がクレマ (crema) に対して良い影響があることが知られています。(元客員教授の方のサイトからの引用ですが、きちんと研究論文を引用して述べています)

The second element which fights against a good crema is the oils and small (hydrophobic) particles in the coffee. It is well-known that Robusta coffees are easier to foam than Arabica - that's because the Arabica has ~3x more strongly hydrophobic oils and oils can be good antifoams. Because Arabica has more overall flavour, and because the o/w emulsion (created within the espresso process) adds to the richness of the overall drink, it is worth the extra effort required to get a good crema with the Arabica. 

Latte Foams | Practical Surfactants Science | Prof Steven Abbott

 

上記の引用には、クレマがつくり易いロブスタ種ではなくアラビカ種 (Arabica) がエスプレッソによく使用される理由も述べられていますが、簡単に言えばアラビカ種の方がロブスタ種よりもコーヒーとして風味が豊かだと認識されているからです。

これはエスプレッソだけでなく普通のハンドドリップなどで淹れるコーヒーでも同様で、アラビカ種の方がロブスタ種よりも風味豊かだと認識されています。

 

▼参考

なぜロブスタを使うの? | 秘蔵!コーヒー豆知識

コーヒーの植物学 | コーヒー百科 | 知る・楽しむ | コーヒーはUCC上島珈琲

コーヒーの品種と特徴 | AGF®

 

そのため、ロブスタ種は通常は単品では使用されずに、味の調整やコストダウン目的でブレンドコーヒーで使用しようされたり、インスタントや缶コーヒーで使用されたりすることが一般的です。

個人的にはクレマに与える影響だけではなく味の方にも興味があり、ものは試しに100%ロブスタを一度飲んでみたいと思っていました。(ロブスタ種でも品質がよいと言われているものもありますので...)

というわけで、今回はロブスタ100%で、カミラを使って直火式のエスプレッソを淹れてみた結果を報告します!

 

使用したロブスタ種について

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今回に使用したロブスタ種については下記の通りで、品質はできるだけよいものを選びました。

  • 産地 :インドネシアのジャワ (ジャバ)
  • 等級 :WIB - G1
  • 処理法:水洗式
  • 価格 :約420円/500g  (そんなに安くはないです...)

 

上記のロブスタを中深煎りに自宅焙煎しました。(上記の写真の右)

焙煎には最近ハマっている片手鍋を使用しました。

 

比較用には、常飲している雲南コーヒーを同じく中深煎りで用意しました。(精製方式は水洗式のものを使用、品種はアラビカ種のカチモール)

 

なお、ロブスタ、雲南コーヒー共に焙煎してから2日後の焙煎豆を、今回の実験に使いました。

焙煎豆は、手挽きミルのタイムモアG1Sで調節ダイヤルを15クリック目にセットして挽き、細挽きにして使用しました。

 

カミラでエスプレッソを抽出してクレマを比較 (ロブスタ種 vs 雲南コーヒー)

抽出中の様子

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上の写真はカミラでの抽出終盤の様子で、左がロブスタ種右が雲南コーヒーです。(フィルターホルダーはダブルを使用しています)

見てわかりますように、抽出中のロブスタ種のクレマの高さは普段飲んでるアラビカ種の雲南コーヒーのクレマよりもかなり高かったです。

抽出時の圧力はロブスタ種がMax3.2気圧、雲南コーヒーがMax3.8気圧で、雲南コーヒーの方が少し高めでした。

 

抽出直後の様子

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上の写真は抽出直後の様子で (抽出終了から30秒ほどたったところ)、先の写真と同様に左がロブスタ種右が雲南コーヒーです。

写真のオレンジ色の斜線の部分は抽出末期の水蒸気由来の大きい泡が混入した部分なので、今回は炭酸ガス由来のクレマとは区別し、この部分は比較には考慮しません

写真映えを気にするのであればこの大きい泡が出る前に抽出を止めるところですが、見極めが難しいため、今回はこの大きい泡が出始めたところで抽出を終了しました。

 

比べてみると、抽出後のクレマの高さはロブスタ種と雲南コーヒーアラビカ種とでは大差無く、クレマ表面の光沢も雲南コーヒーの方が強い感じがします。

雲南コーヒーの方が光沢が強いということは、雲南コーヒーの方が泡のサイズが細かいのかもしれません。

 

抽出終了から3分後の様子

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上の写真は抽出終了からの3分経過後の様子で、先の写真と同様に左がロブスタ種右が雲南コーヒーです。

比べてみると、やはりクレマ表面の光沢はロブスタ種よりも雲南コーヒーの方が強い感じがしますし、残ってるクレマの量も雲南コーヒーの方が多いです。

泡は細かい方が安定性が大きいので、やはり雲南コーヒーの方がクレマの泡のサイズが細かいということでしょう。(抽出圧力がロブスタ種 (Max3.2気圧) よりもやや高め (Max3.8気圧) だったからかもしれません...)

 

結論

以上、見てきましたように、抽出後クレマの高さや持続時間で比較すると、今回の結果からマキネッタでロブスタ種を使用してもクレマがつくり易いとは言えませんでした。(印象としては抽出条件を多少検討しても、それほどアラビカ種に対して有利になるとは思えません...)

 

機械式のエスプレッソとは抽出条件が異なるので (マキネッタの方が条件がマイルド)、ロブスタ種の方は泡の安定化に寄与する成分の抽出が機械式に比べたら不十分だったのかもしれません。(おそらくは抽出速度が遅い高分子量成分が泡の安定化に寄与していると考えています)

また、先に挙げた文献ではロブスタ種のクレマの泡が安定な理由として、オイル分の少なさも挙げられていますが、今回の抽出条件ではそれほど有効ではなかったようです。

 

また、今回カミラで抽出した100%ロブスタ種のエスプレッソを飲んでみると、パンチのある苦味はそれほど感じられなかったので、残りはハンドドリップのブレンド用に調味料代わりに使用しようかと思います。

これは不思議でカミラで抽出した100%ロブスタは、結構、普通にブラックでも飲めてしまい、それほど特徴的な味には感じられませんでした。(ちょっとお湯で希釈しましたが...)

しかし、ハンドドリップで淹れた100%ロブスタは超~苦くて、砂糖無しでは飲めませんでした。(しかも、苦味の種類がアラビカ種の深煎りとも異なる感じで強烈...)

 

これは意外でした...やはり抽出方法でコーヒーの味は結構変わってしまいますね...

手鍋のお自宅焙煎の方も片かげで出来具合が安定してきたので、今後もう少し異なった抽出方法も試してみるつもりです。

自分としては、今回の実験で疑問が一つ晴れたので満足です!(まさしく自己満足です)

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 下記は本記事の続編で、ナチュラル式のロブスタを使ってクレマの出方を確認してみました。(本記事では水洗式のロブスタを使っています)

 

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の他の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整は非常に重要です。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。特にカミラ用に豆を挽くときは細挽きなので、一段と豊かな香りが楽しめます!

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使うとカミラのなめらかなクレマも非常につくり易いです

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

あっさりが特徴と言われる雲南コーヒーですが、カミラで抽出すると濃厚で飲みやすいコーヒーが淹れられます。雲南コーヒーとカミラの組み合わせは非常に良好です!

 

 

 

【メンテナンス】TIMEMORE (タイムモア) 手動コーヒーミルの普段の手入れ・掃除

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※本記事ではTIMEMORE (タイムモア) のコーヒーミルの日常メンテナンス・ 掃除について紹介します。

 

今回はコーヒーミル関連の記事です。(この辺を検索して読んでくれる方は、本ブログとしては多いので...)

これまでに下記の記事でTIMEMORE (タイムモア) 製の手動コーヒーミル (G1C) を紹介させてもらいました。(実際に私が使用しているコーヒーミルです)

 

上の記事にした後から現在までの数か月間、これらのミルを使い続けているので、今回、現状の普段の手入れや使用中に気付いたことを補足したいと思います。(上の記事に追記しようかと思いましたが、それぞれ5,000字越えと長くなってしまったので記事を分けることにしました...)

また、読んでくれた皆さま、ありがとうございました!

興味のある方は、こちらもご覧ください!

 

普段の手入れ (分解しない)


TIMEMORE | How to clean C1 Grinder!!!!!

 

最初に毎回のミルの使用後に実施している手入れ内容です。(たまにしないときもありますが...)

それは前回の記事にも引用させてもらった上のタイムモアの動画にあるような (最初から~28秒まで)、簡易的にササっと掃くだけです。

これはG1もCも同様ですが、Cの方は少し注意する点があります

何かというと下の写真の左側のように付属のブラシが太くて、ミル本体の筒の中にブラシが入りません...

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そのため中の粉を取りたいときは、上の右側の写真のような細いブラシエアーブロワーを使用しています。

エアーブロアーだけではイマイチで、ブラシで掃いた後にエアーブロアーで吹き飛ばす感じです。

エアーブロアーは反対側のダイヤル付近の掃除にも使用できるので、一つあると便利です。(パソコンのキーボード等の掃除に使用するスプレータイプでもいいかもしれません...) 

 

 

また、使用しているとカスカスと音がすることがあります。

おそらく大部分は臼刃の部分のバネにコーヒーの欠片が挟まっているためだと思いますが、下の動画のように刃を押して刺激を与えるとだいたいは音が消えます。

粒度調節のダイヤルを粗挽き方向に緩めておくと、刃を押し易いです。

これでダメな場合は仕方が無いので分解へ...


手動コーヒーミルに詰まった豆のカスの取り方

 

動画中ではクルクルとミルを回して、音を確認しながらカスを取っています。

これはタイムモアG1だと可能ですが、Cのように外れやすいモデルでは危険ですので、回さないでの清掃をおススメします。(ただG1を回してみたかっただけです...)

動画の後半は1ZpressoのJe-plusですが、回せないモデルはこのようにエアブロアーと併用で清掃しています。

 

このように分解せずに掃き掃除とエアブロアーで、粉をできるだけ取り除くのが普段の手入れです。

なお、エアブロアーは完全に分解してシャフトを外した際、シャフトを固定している筒の内側の粉を取る際に真価を発揮します。(ここでの使用が一番役に立っていると感じています)

特に細かい粒度で挽くことが多い方にはおススメです。(何か月か使用していると、シャフトを固定しているの筒の中にも微粉が入ってきているようなので...)

 

普段の手入れ (少し分解)

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さらに、もう少し清掃する場合は、上の写真のようにダイヤルとばね、臼刃の内側だけ取り外します。(二、三ヵ月に一度くらいの頻度)

シャフト (軸) はベアリング部にコーヒーの粉が入ると掃除が面倒なので、あまり抜き取りたくありません...(基本的に横着です...)

下の写真のように子供用の歯ブラシを使って、臼刃の外側部と付近を掃除します。

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この辺が一番コーヒーの粉が溜まり易いところで、細かい挽き目のダイヤル設定ほど粉が溜まり易くなる傾向です。

粉を挽き終わってもなにか擦れるような音がするときは、ここに粉が溜まっているはず

ハンドルを回して、何度か刃を回転させればたいてい取ることができますが、挽き目が細かいとなかなか取れないことがあります。(といっても極細挽きぐらい細かいときですが...)

そんなときも、ここだけ取り外して掃除した方が早いかもしれません。(面倒になって音がしても無視して使い続けることもありますが…)

 

ちなみに下の写真は左がG1Sの挽き目が6クリック (極細挽き)で、右がCの24クリック (中挽き) です。

裏から光を当てて外刃と内刃の隙間がわかり易くしてあり、左のG1Sの方が隙間が狭いのがわかります。

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だいたい挽き目が6~8クリック (極細域) だと、粉が溜まり易く感じます。(擦れるような音が鳴り易い)

刃自体は一ヵ月間ほぼ毎日使用しても大して汚れているようにはみえませんので、粉をササっと掃くだけで終わりにしています。

下の左側が掃除前の刃で、右側が掃除後です。

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ちなみにタイムモアの微信サイトの説明 (中国語しかありません...) を見ると、刃は水洗い可能ですが推奨はしないとあります。(よく乾燥させる必要があるのと、手を切り易いからだそうです。下がその原文の引用です。)

 

然后我们要清洗一下磨芯

虽然镀钛磨芯稳定性高、耐腐蚀、可水洗

但是不推荐水洗!

因为风干时间久、用纸巾等擦拭可能会划伤手指

 

というわけで、簡単ですが以上のような感じで、普段、ミルの手入れをしています。

慣れればそんなに手間ではないと思いますし、手間以上に挽きたてのコーヒー豆の香りが好きです!(はっきりいうと淹れたコーヒーの香り以上です)

 

以上、ご参考になれば幸いです!

 

 

以降では本ブログのコーヒー関係の記事を紹介しています。よろしければご覧ください!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整は非常に重要です。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

下記ではあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーを紹介しています。現在、お気に入りのコーヒー銘柄です。

 

 

 

【作業性向上】直火式エスプレッソメーカー "Kamira (カミラ)" のファンネル

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今回は、先日、下記の記事で紹介させて直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) に関する記事です。

特にコーヒー豆をフィルターホルダーに充填 (ドーシング) する際の作業性改善がテーマです。

 

前回の記事のカミラをカッコいいと言ってくれる方もいらしたので、もう一度、写真を載せてしまいます...

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で、今回はこのカミラの何についての記事かというと、上の写真の右下に写っているフィルターホルダーへのコーヒーの粉の充填性を改善するためのツールの話です。

普通のエスプレッソなんかでは、フィルターホルダーの上にファンネル (ドーシングファンネル) という一種の漏斗をセットしてコーヒーの粉がこぼれないようにします

このファンネルのカミラ用が欲しかったんですが、売っていなかったので、今回はお手軽に工作してみました。(普通のエスプレッソ用はサイズが合いませんので...)

 

ファンネルって何?

Googleで検索すると、普通のエスプレッソ用のファンネルは、下のようにすぐに出てきます。(2020年1月12日現在)

 

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で、このようなものでカミラに使用できるものが欲しかったので、試しに英語 (Kamira + funnel) で検索すると、下のような結果でした。(英語で最初に検索したのは、このカミラという製品が輸入品だからです)

まさしくカミラのフィルターホルダーにファンネルを装着した写真がでてきて、かなり期待できそうな印象を持ってしまいました...

 

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お、これはもしかしたら、簡単に入手できるのかなと思い、即座に日本語でも検索してみました。(ちなみに上の写真のカミラのファンネルは3Dプリンタで自作されたもののようでした...)

で、「カミラファンネル」でググってみると、こんな感じです...(2020年1月12日現在)

 

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・・・

・・・

νガンダム - Wikipedia

・・・

・・・

確かにファンネルだよな~と...カミラのカの字もない結果にショックでしたね。(どこにファンネルが写っているのか、わかりますか? νガンダムのフィン・ファンネルが...)

「Kamina+ファンネル」でも検索しましたが、結果は似たようなものでした...

しかも懐かしさのあまりクリックして結構時間を使ってしまい、検索者の意図を全く考慮していないGoogleの検索アルゴリズムを肯定してしまったかもしれません...

 

ちなみに百度での検索結果は下記のようになりました。

こちらの方は、キーワード「Kamira+漏斗」で検索しました。

 

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上の左側が百度の検索結果で、Googleの日本語検索よりもよっぽど検索者の意図を理解しているような気が...

こちらも3Dプリンタによる個人のDIYで一個250円ぐらいで販売しているのですが、サイト登録が必要なのでとりあえず保留しました。

また、淘宝 (タオバオ) で探してみても出てきません。

タオバオでカミラを取り扱っているショップにも問い合わせてみましたが、あっさり無い (没有) と言われてしまいました... (上の右側がそのチャットの様子です)

 

話が少しそれますが、中国のタオバオで買い物をする際、良いなと思う点は上のように気軽にアプリ上のチャットで問い合わせができる点です。

ショップに問い合わせをすると、直後~数時間でほとんどの場合、返事がきます。

Amazonなんかだと何処に問い合わせればいいのかもよくわからないことが多いですから...

 

とりあえず自作してみる

で、結局、購入はとりあえず諦めて自作してみることに...

自作と言っても中国にはホームセンターがないので、とりあえずあり合わせの材料でやってみることにしました。(中国人の同僚に一度ホームセンターの写真見せたら、中国にもあるよって言われて連れていかれたのが、深センにあるIKEAでした...)

 

それで、今回、ファンネルもどきの材料にしたのは下記のスプーンです。(他のコーヒー器具のおまけにもらったものです)

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こいつを強引にぶった切って、自作のファンネルもどきは下のような感じになりました...

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実際にコーヒーの粉を充填するのに使ってみると、何も無いのよりはだいぶ楽に充填できるようになりました。

私の場合、ダブルのフィルターホルダーで1回に17gほどのコーヒー豆を使用しますが、一度に入れずに3回ぐらいに分けて入れています。

 

そのうちもう少し見栄えの良いもの作りたいですが、しばらくはこれで我慢することにします。

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ちなみにたまたまですが、この色、赤ですね。

この赤いイメージカラーから何を連想しますか?

私はこれを連想しました。(強引ですが...)

 

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サザビー (ガンダムシリーズ) - Wikipedia

 

もはや検索キーワードからカミラが抜けていますが... (ちゃんと赤いファンネルが飛んでいるのが確認できます...)

これから数か月後に、ググった結果、νガンダムの横に私の赤いファンネルもどきの写真が並ぶことを密かに期待しています... (もちろん検索キーワードは「カミラファンネル」です)

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました。(最近、やっとブログにも慣れてきたのか、大したことない内容で1800字以上も使ってしまいました...すみません...)

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連のおススメ記事を紹介しています。よろしければどうぞご覧ください!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。直火式ながら調整次第でなめらかなクレマもつくることが可能です!

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。特にカミラ用に豆を挽くときは細挽きなので、一段と豊かな香りが楽しめます!

 

下記は現在お気に入りの手動コーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記の記事はタイムモアの手動コーヒーミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使うとカミラのなめらかなクレマも非常につくり易いです。

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

下記の記事で紹介している雲南コーヒーはあっさりが特徴と言われていますが、カミラで抽出すると濃厚で飲みやすいコーヒーが淹れられます。雲南コーヒーとカミラの組み合わせは非常に良好です!

 

 

【手鍋焙煎2.0】片手鍋にも良し悪しがある!選択のポイントは?【コーヒーの自宅焙煎】

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前回、自宅用のコーヒー焙煎器具として片手鍋が一番!という内容の下記の記事を書きました。その片手鍋も使っているうちに課題が見えてきたので、今回はその課題と解決方法について書きたいと思います。

 

 

結論を先に言いますと、前回の鍋の蓋部分はそのまま流用し、鍋本体をアルミ製の底の薄い鍋に変えました。(鍋底サイズは同一の直径16㎝で、蓋無しで500円ほどでした...)

使い勝手は良好で、当分はこれに落ち着きそうです...

 

前回の片手鍋の課題は?

検討した中ではトータルで考えて前回の片手鍋が一番良かったんですが、使っているうちに自分としてはまだ下記の2点で改善したいな~という気持ちが湧いてきました。

  • 軽量化         :もっと軽い鍋がいいかな?(現状は蓋込みで約1㎏の鍋)
  • 煎りムラ低減   :練習不足なのか鍋のせいなのか?

で、再度自分の鍋をよく見たときに、これらの課題と関係ありそうなのが鍋の底

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写真を見てわかる通り、鍋底が厚いんです。(製品説明によると鍋底は3層構造)

この厚い底は保温効果を目的としたもので、本来の用途であるスープを作ったりミルクを温めたりするときに、それらが冷めにくいようにこのような設計になっています。

また、厚い底は熱容量が大きい、すなわち熱を蓄える量が多いということで、薄い底よりも温度が下がるのが遅い反面、火に掛けたときの温度上昇も遅くなります

 

というわけで、再度、タオバオをチェックして、今度は底の薄さにも着目して鍋を探してみました。

そして、選んだのがこれ!(ここまで真剣に鍋を選んだことは、今までの人生で経験がありません...)

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選んだといっても単なるアルミ製の片手鍋ですが、送料込みで470円で入手できました。

日本だったらもう少し高くなるかもしれません...

そして、先に購入したステンンレス製鍋の蓋との相性もバッチリで、むしろガタツキが減って焙煎時に蓋が動く音がわずかになりました。

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アルミ鍋の効果は?

まずは重量の変化を見てみましょう。

  • 軽量化 :1,010g → 620g (蓋:358g / 鍋本体:262g)

というわけで、約40%の軽量化となりました。

蓋の方が重くてバランスが悪いように見えますが、コーヒー豆を含めれば鍋本体の方が重くなるので、バランス的にも問題はありません。

 

次に焙煎の煎りムラですが、180gの焙煎でも煎りムラはかなり減りました

少しわかり難いかもしれませんが、下がその写真です。

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1ハゼ前後から温度をコントロール ()するのが容易になった印象で、1ハゼから2ハゼにかけての時間を調整し易いようです。(中煎りなんかはやり易くなりました...)

※温度コントロールは蓋の開け閉めと火加減の調整で行います。

また、中深煎り程度まで煎っても、時間が経ってからの豆からのオイルの滲みが出しがかなり減ったように感じます。

 

というわけで、底の薄いアルミ鍋に変更したことにより、煎りムラが減り、1ハゼから2ハゼの時間調整 (温度調整) がし易くなった効果を実感しています。

さらに、煎りムラが減ることは可能な焙煎量の増加にもつながります。

 

また、下記のようアルミとステンレスでは熱伝導率が大きく、10倍程度も異なります。(アルミの方が10倍ほど熱を伝えやすいということ)

  • アルミ  :約230W/m・K
  • ステンレス:約20W/m・K

底の厚みの薄さに加えて、この素材としての熱の伝えやすさの違いが焙煎のコントロールのし易さに影響を与えているのかもしれません。(コンロで加熱された部分の熱が速やかに鍋底の面方向に広がり、鍋底の温度が均一になり易いイメージ

底厚のアルミ鍋を探せば底の厚み方向の熱伝導率の影響も検証できますが、そこまでは今はやる気なしです... (現状で不満を感じていないので...)

 

冷却の際に注意することは? (ドライヤーよりも重要なこと)

上記で焙煎量の増加に触れましたが、その際に注意した方が良いことがあります。

それは焙煎後の豆の冷却についてですが、ポイントとしては焙煎後、なるべく豆同士が重ならないようにすぐに広い容器に打ちあけることです。

狭い容器でドライヤーなんかを使うよりもよっぽど効果が高く、ジャラジャラと容器を振っているだけでもすぐに冷えていきます。(さらに団扇や雑誌で扇げば十分です)

 

参考までに、私の場合、下記のような目開きが5mm程度 (6目) の篩に焙煎後の豆を打ちあけています。

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左の篩が直径20㎝で、右が直径30㎝です。

だいたい焙煎量が100g以下のときは左側の篩を、それ以上のときは右側の篩を使用しています。(冷えるのが早いので、現在は量によらず右側の大きい篩を使用しています...)

下記のように類似品はAmazonでも販売されています。ご参考までに... (ホームセンター等にもあると思います)

 

追記】最近は下のように目開きの異なる二つの篩を組み合わせて使用しています。

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単に二つの篩を重ねて振るだけですが、上側に目開きが6目の篩を、下側に200目の篩をセットして使っています。

チャフのほとんどが下側の篩に落とされて溜まるので掃除が簡単です。

自宅焙煎の一つの懸念はチャフによる汚れとその掃除の大変さですが、片手鍋と上のような二つの篩の組み合わせで、掃除は非常に簡単になりました

 

2020年6月27追記】さらに上記を発展させて冷却器を導入しました... (篩の下側でファンで吸い込む仕組みになっています)

 

結論

底が薄いアルミ鍋は、底が厚いステンレス鍋よりもコーヒーの焙煎に向いているという検証結果となりました。(しかも底が薄いアルミ鍋の方が安い!)

今回、確認した底が薄いアルミ鍋のメリットとしては下記の通りです。

  • 煎りムラの減少 (その結果、焙煎量の増加)
  • 焙煎のコントロール性の向上 (特に1ハゼ以降の温度コントロール)

 

ここまで、真剣に鍋を検討したことは初めてでしたが、そこそこ納得のいく焙煎器具が得られたと思います。

コーヒーの鍋焙煎に興味を持たれた方の参考になれば幸いです!

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました。

 

2020年5月31日追記:上記の鍋を使用していて微妙に不満がでてきました。持ち手が短く熱いという問題です。対策としては鍋が安いので買いなおしました。この辺りも注意した方がいいかもしれません。

下の右側の13.5mmの方が上で紹介した鍋で、左側の15.5mmの方が買いなおした鍋です。

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以降では本ブログのコーヒー関連の記事を紹介します。よろしければどうぞ!

 

下記はこの記事の前編にあたる記事で、片手鍋での焙煎に行きついた経緯などをまとめています。

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は電動の鍋型焙煎機についての記事です。鍋焙煎が気に入っているので、同じような感じで焙煎できそうな電動焙煎機を買ってみました。焙煎条件は限定されますが、まずまずの買い物でした。

 

下記の記事では焙煎器具として電子レンジを使用しています。短時間で焙煎する際には鍋焙煎では芯残りや表面の焦げが課題になりますが、電子レンジではそれらは問題になり難く、クリアな風味の焙煎が可能です!

 

下記の記事では、お気に入りの直火式エスプレッソメーカーのカミラを使い方を中心に紹介しています。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使用すると、直火式ながらなめらかなクレマがつくれます。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記はあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーの紹介です。現在、私のお気に入りの銘柄です。

 

 

【手鍋焙煎】自宅用焙煎器具、コーヒー屋さんのおススメは蓋付き片手鍋だった!【灯台下暗し】

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今回は自宅用のコーヒー焙煎器具に関する下記の記事の続きです。

 

前回から残された課題であった焙煎量のスケールアップについて一応の答えを見出したので、ご参考までに報告します。(下の方に前回の記事のまとめも記載しました)

先に答えを言ってしまいますが、焙煎器具は上の写真にあるように片手鍋でOKでした... (初めからこれを知っていれば...という感じです...)

これからコーヒー豆の自家焙煎を始められる方は、ぜひ参考にして下さい!

 

<前回の記事のまとめ>

 家庭用のコーヒー焙煎器具の入門用としてよく取り上げられる「煎り上手」と「手網」を、私が重要と感じている下記の3点で比較しました。

  • 煎りムラが少ない
  • 再現性が高い
  • 焙煎できる量が多い (大体120〜180gが目標)

 

結果として、煎りムラと再現性に関しては「煎り上手」は良好ですが、その焙煎量には不満という状況です。

また、「手網に」は上記3点のいずれににおいても「煎り上手」以下と感じています。(あえて「手網に」のメリットを探せば器具の価格が安いところです)

  • 煎りムラが少ない → 煎り上手に軍配
  • 再現性が高い → 煎り上手に軍配
  • 焙煎できる量が多い (大体120〜180gが目標) → どちらにも不満

 

上記の三つの課題を同時に満たす焙煎器具を見つけたい!というのが前回からの引き続きの課題です...

 

ネット上で家庭用のコーヒー焙煎器具を調査してみた結果

前回の記事では、焙煎量のスケールアップ対策として、アウベルクラフトの回転式焙煎器に興味があることをお伝えしました。(下の動画の焙煎器です)


遠赤コーヒー焙煎キットの使い方

 

しかし、これ、中国で購入するとしたら2万円以上するんですよね...

ちょっとテンションも下がってしまい、もう少しネット上で焙煎器を探してみました...

すると、なんだか興味が湧いてくる動画が見つかりました。(私が心を読まれやすいのか、最近のYouTubeのおススメ機能は結構いいところを突いてきます...)

下記の動画です!


家庭でできる珈琲の焙煎方法をお伝えします!【煎りたてハマ珈琲】

 

なんと、普通の片手鍋でコーヒー豆を焙煎しています!!

しかも、鍋をずっと振りっぱなしではないところが特に驚きで、このような一定のリズムで鍋を置いたり、振ったりを繰り返すやり方で、ムラがほとんど見られない綺麗な焙煎のお手本を示してくれています!

ちなみに動画作成者のハマ珈琲さんは、喫茶店、業務用の焙煎機製造、焙煎教室などもされています。

焙煎機の製造|珈琲豆の通販|珈琲教室なら【HAMACOFFEE】

え、こんなんでいいの!?という感じだったんですが、費用も別に大して必要無いのでとりあえずやってみようと、なぜか思い立ってしまいました... (今、振り返ると不思議です...)

 

とりあえず両手鍋で焙煎してみた

上の動画を見つけた当時、片手鍋はもっていなかったので、とりあえず家にあった蓋付きの両手鍋で検証してみました。

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両手に軍手着用で、親指で鍋蓋を押さえながら焙煎してみたところ、結構、上手くできました。

むしろ、出てきた水分によって蒸し焼き状態になるので、効率よく焙煎できてると思います。

意外でした…

とりあえず焙煎仕立てのコーヒーを味わってみたい方は、家にある蓋付きの鍋を使えば、何とかなるのではないかと思います

蓋無しのフライパンも一度試しにトライしてみましたが、開放系で熱が籠もらないためか煎りムラが大きめの印象です。(でも手網よりはマシな感じはします。蓋付きのフライパンだったらもっと良い結果だったかもしれません...)

 

結論として、片手鍋にかなり可能性を感じたので、片手鍋を購入することにしました。

 

コーヒー豆の焙煎に適していそうな片手鍋を探してみた

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両手鍋による検証を元に、片手鍋の選定にあたり考慮した部分を下記にまとめてみます。

  • 蓋が動きづらいこと:選んだ鍋は下の写真のように蓋の端が鍋部分に入り込む部分が長く (22mm)、焙煎時に多少乱暴に振っても外れません。
  • 蓋に穴があること:豆から出た水がスムースに出ていくように穴があった方がいいです。(蓋を開けても水は出せますが、温度変化が大きいので再現性が低下すると思います)
  • 蓋の材質 (ガラス製):中の豆の色の変化がわかるように当然ガラス製を選びました。
  • 鍋のフッ素コーティングは不要:焙煎は空焚きみたいなものなので、どうせ直ぐにコーティングはダメージを受けると考え、コーティングは無いもを選びました。
  • 大きさ・重さ:直径は14~16㎝ぐらいでできるだけ軽い方が好ましいですが、結局、直径16㎝で重さが蓋込みで約1㎏の手鍋に落ち着きました。(特に蓋が外れにくいことを重視して選んだ結果です。もう少し軽いものが欲しかったんですが...)

 

私の場合、上記のようなことを考慮してタオバオで片手鍋を探しました。(タオバオでは ‟Momscook牛奶锅” で検索すれば、私の選んだ鍋は出てきます。価格は2,800円程でした)

で、選んだ片手鍋は下記のものになります。

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ただの片手鍋ですが、使っていくうちにだんだんと愛着も出てきました…

底も分厚くて必要以上に堅牢な気も…長持ちしそうです... (ただし、底が厚いと熱容量が大きくなってしまうので冷えにくく、焙煎のコントロールに影響があるかもしれません...ありました...)

 

【手鍋焙煎2.0】片手鍋にも良し悪しがある!選択のポイントは?【コーヒーの自宅焙煎】 - 現地採用エンジニアの中国ブログ

 

片手鍋に興味が湧いてきた方は、上記も参考にして探してみて下さい!

 

 

あとは練習あるのみ|自家焙煎

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左が片手鍋で焙煎中の様子で、右がその焙煎で得られたコーヒー豆です。

焙煎量の目安

ハマ珈琲さんに質問したところ、片手鍋で焙煎できる豆の量の目安は下記のとおりとのでした。

  • 直径14cm鍋:生豆で最大150g程度
  • 直径16cm鍋:生豆で最大200g程度

 

私の場合、まだ16㎝鍋で120g程度しかうまく焙煎できません。(量を増やすと豆の平たい部分が焦げたものが増えてきてしまうので...)

※現在は200g程度は問題無く焙煎できるようになりましたが、この辺の量からは2ハゼに到達するような焙煎度だと煙と匂いが気になります...

しかし、すでに「煎り上手」の約2倍の量の焙煎はできています。

今後、もっと攪拌の練習をして焙煎量を増やしていくつもりです。

 

焙煎練習に役立つ動画

また、基本の中深煎り以外の焙煎度の焙煎に関しても、同じくハマ珈琲さんの下記の動画を参考にして練習しています。

 


【片手なべ焙煎】コロンビア・マグダレナ・スプレモ 中煎り

 


【片手鍋焙煎】マンデリン・ビンタンリマ深煎り

 


【片手なべ焙煎】浅煎り《前編》コロンビア・マグダレナスプレモ

 


【片手なべ焙煎】浅煎り《後編》エチオピア・グジ・ゲイシャ・ジャスミンG1

 

まとめ

下記の点を重視して手軽な家庭用の焙煎器を探しましたが、なんだ結局ただの片手鍋で良かったのか...という感想です... (焙煎用と謳われている器具が、実力以上によく見えてしまっていたということですね、たぶん…)

  • 煎りムラが少ない
  • 再現性が高い
  • 焙煎できる量が多い

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片手鍋による焙煎で得られたコーヒー豆です。

 

今でも、「煎り上手」は軽くて扱いやすいので (空重量で約250g)、軽さを重視する方にはいいと思いますが、もし軽い片手鍋が見つかればそれでいいと思います...

そして、片手鍋には上記3点 (煎りムラ再現性焙煎量) で優れているのに加えて、安価中が見えやすいコンロ周りが汚れ難い焙煎後に豆が出し易いという更なるメリットもあります。(「煎り上手」や「手網」に対する比較です)

 

ただし、鍋蓋に関しては何らかの安全対策を考慮した上での使用が望ましいです。

具体的には蓋が外れ難いものを選定する、保護具の着用などです。(外れたら足の上に落ちてくる可能性もありますから…)

 

というわけで、これからコーヒーの自家焙煎を始めてみたい方や、「煎り上手」や「手網」に不満をお持ちの方には、

焙煎器として片手鍋がおススメです

(今では転式の焙煎器を試してみたいという気持ちは完全に消え去りました...)

 

また、コーヒーミルをまだ持っていない方は、浮かした費用でできるだけグレードの高いコーヒーミルを購入するのもよいのではないかと思います。(私はタイムモアのコーヒーミルが気に入っていて、下の方で紹介記事のリンクも貼ってあります)

焙煎したてのコーヒー豆をミルで挽いた瞬間は、最も香りが楽しめる瞬間です!

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

下記は本記事の続きです。焙煎用の片手鍋をさらに選定し直しました...鍋底は薄いものの方がいいようです。(価格も安いです)

 

下記の記事では、鍋型の電動コーヒーロースターを使用して気付いたことをまとめました。気に入っている手鍋を使用した焙煎と原理的には同じだと思ったので、試しに買ってみました...

 

下記は焙煎後の豆を冷やすために冷却器を導入した話です。一度の焙煎量が増えてくると欲しくなってくると思います。

 

下記の記事では焙煎器具として電子レンジを使用しています。短時間で焙煎する際には鍋焙煎では芯残りや表面の焦げが課題になりますが、電子レンジではそれらは問題になり難く、クリアな風味の焙煎が可能です!

 

 

以降では本ブログの他のコーヒー関係の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています。

 

下記の記事では、お気に入りの直火式エスプレッソメーカーのカミラを使い方を中心に紹介しています。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使用すると、直火式ながらなめらかなクレマがつくれます。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記はあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーの紹介です。現在、私のお気に入りの銘柄です。

 

 

 

【Before手鍋焙煎】自宅用コーヒー焙煎器具の「煎り上手」と「手網」の違いを比較検証【レビュー】

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左が煎り上手 (発明工房)、右が手網 (新越ワークス)

 

以前に下記のような自家焙煎に関する記事を書きました。

 

今回、はコーヒーの自家焙煎をこれから始めようとする人の多くが迷うのではないかと思われる焙煎器具についてのトピックです。

焙煎器具にはいくつか種類がありますが、ここでは現在私が使用している煎り上手手網を比較検証してみます。

焙煎器具選びに迷っている方のご参考になれば幸いです!

 

煎り上手と手網の違い

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まずこれらのような手軽にコンロで焙煎する器具 (コンロの上で焙煎器具を持って振るだけ) に望ましい特性で、特に重要なものを3つ挙げると次のようになります。(実際に半年以上使ってみた経験から)

  • 煎りムラが少ない
  • 再現性が高い
  • 焙煎できる量が多い (大体120〜180gが目標)

 

上記に挙げた3つの特性を一つずつ見ていきます。

【煎りムラ】

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多少の煎りムラに関しては私の舌では違いがわかりませんので、極端なケースの話です。(上の写真でいうと極端に黒いような豆です。特に平べったい側が焦げやすいのですが、焦げた豆が入っていると私でも飲んでわかります (これは取り除かないとマズイです...))

煎りムラの原因に関しては、仕込む豆の量の過不足、攪拌不足、火の強さ、直火 (特に焦げやすい) が挙げられます。

 

仕込む豆の量の過不足

仕込む豆の量と煎りムラの関係は煎り上手と手網に共通で、量が多すぎれば豆が器具内で攪拌し難くなるのでムラの原因になり、また量が少なければ熱が逃げやすいため強目の火で焙煎にすることになり、これもまたムラの原因になります。

強火と弱火を比べると強火の方がムラになりやすいですが、弱火で時間を長くとるとコーヒーの風味が弱くなっていきますので、適当なポイントを自分で見極める必要があります。

仕込み量に関しては、適量は煎り上手で50~70gといったところで、手網に関しては各種サイズがありますが (私が使用している手網は底の直径が14㎝ほどですが、仕込み70~100gといったところです)、コンロのサイズに対して大きすぎる手網を使用すると、これもまたムラの原因になりやすいと思います。(手網はスカスカで熱が籠りませんので、強火にすることになり、より難しくなります)

 

攪拌不足

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上の写真は左が煎り上手で右側が手網です。

写真を見てわかりますように煎り上手には底がフラットではなく、真ん中がやや鋭角に突き出るような形状になっています。

この形状により煎り上手は左右に振るだけで、豆が効率よく攪拌されるような仕組みです。

 

一方、手網ですが、こちらも写真でわかるように高さ2㎜程度の突起部が底に形成されていますが、この程度では豆の攪拌にはあまり役に立たず、焙煎時には左右の縁に強く豆を当てて攪拌するような感じになります。

はっきり言って、手網の方が疲れます...

下記のブログの方のように網の形状を自分でカスタマイズされている方もおられますが、気持ちはよくわかります。

IMG_7016

 手網焙煎入門〜家でサードウェーブコーヒーを再現する方法〜 | オニマガ

 

なので、煎り上手と手網の購入時の状態では煎り上手の方が攪拌効率は高いわけですが、手網の方は自分でカスタマイズする楽しみはあるかもしれません。

 

火の強さ

火の強さは当然ですが、煎りムラに大きく影響します。

火の強さが強いほど焙煎反応が早く進むためより早い攪拌が必要になるのに対し、火を弱くすると焙煎反応はマイルドになるので攪拌もその分ゆっくりでよくなります。

しかし、火の強さをある程度強くして手短に焙煎を終了しないと、風味も減ってしまいますので、ここのバランスが重要になります。

上で見たように攪拌自体は煎り上手の方が効率がよいので、煎り上手の方が強火を使いやすいです。

手網で強火を使うと攪拌にかなりの労力を要し、はっきりいって再現性は煎り上手よりも低いかなという印象です。

 

直火

そもそも煎り上手を先に購入した私がさらに手網を購入した理由が「直火」です。

直火で焙煎すると風味がどう変化するのかなと純粋な興味からです。(手網は安いですし...)

ですが、これは失敗でした...

直火で焙煎するのは難しく、ムラどころか、簡単に焦げたり燃えたりします... (煎り上手と同じ感覚でやると火が出ます...)

 

調べてみると、火を当てないように熱風で焙煎しなければならず、手の高さもより高いところで手網を振り続けなければなりません。(手網は冷えやすいので、サイズが大きいとコンロもそれに比例して大きなものが必要になると思います)

焙煎の最後に表面を軽く直火であぶるなどすれば、もしかしたらよいのかもしれませんが、少なくとも焙煎の最初から直火は扱いにくいですね...

一方の煎り上手は豆には金属からの伝熱と熱放射で熱が加わり、容器もある程度は熱が籠る設計なので、加熱の調整がし易く、小さいコンロでも十分に焙煎可能です。

 

以上、煎りムラに関して、その原因である仕込む豆の量の過不足、攪拌不足、火の強さ、直火について詳しく見てきましたが、まとめると下記のようになります。

  • 仕込む豆の量の過不足手網の方が多めに焙煎できる可能性はあるが、コンロのサイズにも依存する。
  • 攪拌不足      :煎り上手の方が攪拌しやすい
  • 火の強さ      :煎り上手の方が強火を扱うのに有利(直火でないのも大きい)
  • 直火        :デメリット多い (手網が不利)

 

というわけで、煎りムラに関しては煎り上手の方が対応しやすく、良好です。

 

【再現性】

再現性に関しては説明するのが難しいですが、主に時間で判断しています。(1ハゼ、2ハゼまでの時間、それに加えて主観的ですが風味も)

これに関しても煎り上手の方が再現性は高くて良好です。

12月のこの時期、手網の方は近く窓を開けて焙煎しても時間が大きく変動しますし、振るのに疲れるので、焙煎の際の火からの高さも一定にし難いです。(私は...)

 

【焙煎できる量に融通がきく】

焙煎できる量に関しては、煎り上手と手網のどちらも融通がきかないですね...

上にも書きましたように煎り上手で50~70g、私の持っている底の直径が14㎝の手網で70~100gといったところで、量が多くても少なくても焙煎に悪影響なので、あまり調整はできません。

現状は、煎り上手の方が簡単なので、煎り上手で何度も必要な分だけ焙煎していますが、何とかしてスケールアップしたいですね。(今後の課題です)

 

【その他】

中身の視認性

上で見てきたように、煎り上手に対して手網のメリットは特性的にはほぼありません。(手網の価格的なメリットは大きいですが...)

あとは私が手網を使用する前に、手網に期待していたことに焙煎時の豆の色の変化がわかり易いのではないかということです。(煎り上手の入り口は狭いですから...)

で、写真で比較してみます。

 まずは煎り上手から。

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このような感じです。

焙煎するときは、一瞬手を止めて、明るい方に中をかざして、豆の色を見るようにしています。

続いて手網です。

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こんな感じです。

ハッキリ言って、中の豆の色の変化は、煎り上手よりも手網の方がわかり難いです。

私が使用している手網は目開きが1.5mmですので、中の豆の色の変化もよく確認したい方は目開きがより大きいものを選択した方がいいでしょう。(例えば目開き2.5mm以上とか...)

また、フタを手元で押さえながら使用するものもあり、このようなタイプであれば途中でフタを開けて中を確認できます。

 

掃除

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コンロ周辺に落ちる薄皮 (チャフ) の量は手網の方が多いですが、掃除機を使えば煎り上手でも手網でも掃除の簡便さは大差はありません

ただし、コンロ周りが油で汚れていると掃除困難ですので、あらかじめ油汚れはできるだけ除去しておいた方がいいです。

 

手網ならスケールアップできるか?

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現状、煎り上手に私が感じている課題はスケールアップです。

大体120〜180gぐらいは一度に焙煎したいと考えています。

手網には直火以外にスケールアップの可能性も期待していたんですが、実際に手網を使用してみて、手網という形態でスケールアップは難しいという印象です。

そこで、ネットで色々探してみて下記の動画の焙煎器に今のところ興味を持っています。

 


コーヒー豆を自家焙煎するよ! ☆ Roasting green coffee beans at home

 

なんか、普通に焙煎してコーヒー飲んでるだけなんですが、すごくおいしそうに見えます。(視聴数が20万超えていますね...)

動画中の回転式焙煎器はアウベルクラフト社製のものだそうです。

今後、さらにスケールアップできそうな焙煎器を調査してみようと思っています。

※追記:調査しました。(答え:片手鍋でした...)

 

自家焙煎初心者にどちらがおススメか?

※追記:私自身の一番のおススメは片手鍋となりました。(気になる方は上記の記事を参照してください!)

実際に煎り上手と手網を使用してみた感想ですが、私としては煎り上手の方が使いやすいので好みです。(火加減をつかむのも早いと思います)

しかし、価格が大きく異なります...(3倍前後でしょうか...)

予算的にOKであれば、これから焙煎をしたい人にはもちろん煎り上手を勧めます。

 

ただし、手網焙煎でも焙煎後に、煎りムラ豆をハンドピックしたりすれば十分に美味しく飲めますし、人によっては苦も無く手網を振り続けられるかもしれません。

ちょっとお試し程度に焙煎したてのコーヒーを楽しみたいのであれば、手網でも全然OKだと思います。

 

下記は私が持っている手網と同じ会社のものですが、フタを指で押さえる形式になっていて、中の焙煎の色は確認しやすそうです。ご参考までに。

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の他の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使用すると、直火式ながらなめらかなクレマもつくれます。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記はタイムモアSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。

 

下記は今回の記事の続編にあたり、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

下記はあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーの紹介です。現在、私のお気に入りの銘柄です。

 

 

 

【どちらが模倣?】タイムモア SLIM (スリム) vs ザッセンハウス Barista Pro【手挽きコーヒーミル】

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今回は、私が最近気に入っているコーヒー器具ブランド “タイムモア (TIMEMORE)" のトピックです。

といっても今回は製品レビューではなく、中国の新興企業であるタイムモア自社の手動コーヒーミル製品の盗作 (?) に憤り、150年の歴史を誇るドイツの老舗ザッセンハウス (ZASSENHAUS) に対して訴訟を起こしたと報じられたので、その件について紹介します。

 

德国老牌抄袭中国原创?!|微信ニュース

‟SLIM磨豆机抄袭事件”跟踪报道|微信ニュース (続報)

 

ドイツの老舗と中国の新興企業

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引用:https://media.weibo.cn/article?id=2309404443195558723602

ドイツの老舗であるザッセンハウスとは?

ザッセンハウスは150年の歴史を誇るドイツのコーヒーミルのメーカーですが、2006年に倒産してしまい、2007年から新しい経営体制 (調理器具メーカーの傘下)で再スタートしています。(ホームページがドイツ語しかありません...)

その品質には高い定評があり、最高峰という声も... (私は名前は聞いたことはありますが、使用したことはありません)

日本での販売元はメリタジャパンが担当しています。

 

タイムモア (TIMEMORE/泰摩) とは?

タイムモアの公式ホームページによると、タイムモアは2012年に数人のコーヒー愛好家が集まってスタートした会社で、創立間もないコーヒー器具メーカーとのことです。(器具に加えて焙煎豆なんかも販売しています)

たぶん手動 (手挽き) コーヒーミルが一番有名で、私は二つ持っています。

中国メーカーらしくコストパフォーマンスが高いですが、質感やデザインも優れています。

ちなみに下記は本ブログのタイムモアのコーヒーミルに関する記事です。(G1シリーズはタイムモアのハンディタイプのフラッグシップで、Cがエントリーモデルです)

 

問題となっている手動コーヒーミルを見てみる

問題のコーヒーミルはこちら。

まずはザッセンハウスからですが、ホームページに該当製品 (Barista Pro)の紹介があります。(これは日本では販売されていないようです販売が決定したようです)

 

▼参考 (Barista Proの日本での販売について。価格設定はかなり強気に見えますね...)

 

 

次はタイムモア。

ホームページに該当製品 (SLIM (スリム)) の紹介はありませんでしたが、YouTubeの方にはありました。


TIMEMORE: SLIM Manual Coffee Grinder | Easy to hold | 泰摩Slim咖啡磨豆机

 

タイムモアは1200元 (約20,000円) でザッセンハウスのBarista Proを購入したそうで、比較写真が引用元の記事に多数掲載されています。

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引用:https://media.weibo.cn/article?id=2309404443195558723602

 

上の左がザッセンハウスのBarista Pro右がタイムモアのSLIMですが、判別するのかなり難しく (というか無理)、粉受けの裏のブランドマークぐらいしか違いがわかりません。

中身はどうでしょうか?

下記がそれぞれを分解して並べた写真です。

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引用:https://media.weibo.cn/article?id=2309404443195558723602

 

先と同様に左がザッセンハウス右がタイムモアですが、内部のパーツまでそっくりです。

しかも粉受けは互換性があり、互いの粉受けを交換して着用することも可能だそうで...

また、下記は粒度の調整ダイヤルの写真です。

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引用:https://media.weibo.cn/article?id=2309404443195558723602

 

ここまで似ていると (同じだと)、偶然の一致で片づけるにはかなり厳しいような気がします。

 

問題を時系列で整理

2016年     :タイムモアが手にかかる負荷の低減をコンセプトにSLIMを設計

2017年3月23日:タイムモアが中国でSLIMのデザインに関する特許 (注1) を申請

2017年3月末 :上海HOTELEX展示会でタイムモアのSLIM (プロトタイプ) がデビュー

2017年9月29日:さらに細部のチューニング後、天猫モールで販売開始 (この2年で1万個以上を販売)

2018年12月3日:ザッセンハウスがSLIMを包括するデザインに関する下記の特許をドイツで申請 (Design No. 402018204052) 注1)

 

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~~~~~~~~~~

 

2019年5月  :タイムモアが海外のサイトでSLIM (スリム) にそっくりなザッセンハウスの新製品 (Barista Pro) を発見。ここからタイムモアとザッセンハウスのやり取りが始まります

 

注1)実際に中国の特許庁でTimemoreのSLIMに関する外観設計専利 (外观设计专利、日本における意匠に相当) の出願時期を確認してもザッセンよりも速いですね。

 

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中国ブランドは決して「パクリ」の代名詞にはなりません (by TIMEMORE)

以下、微博記事からの抜粋の和訳です。

我々 (タイムモア) は各種のオリジナルデザインの証拠をザッセンハウスに出しました。

ザッセンハウスは (アウトソースのデザインパートナーに) きっと騙されたとのだと思いました。

そして、ザッセンハウスの歴史に敬意を払い、友好的に解決案を検討を申し出ました。

今考えてみると、我々は幼稚すぎたのかもしれません。

ザッセンハウスは返信の中で、このミルは確かに彼らが完全に設計したのではないと認めていますが、彼らも多くの努力を割いたと...

そして、ザッセンハウスはSLIM (スリム) のサンプルを見せてくれと言ってきました。

我々はSLIMのサンプルを提供しました。

それから解決策を何度も問い合わせましたが、手に入れたのは、度々の言い逃れだけでした。


返事がない…

休暇をとる...

忙しい…

止めどない遅延…

高慢な言い訳...

半年近くが過ぎました...


相手の冷ややかな対応により、我々はこの模造品の件がだんだんと沈静化しつつあると思っていました。

ひょっとして彼らは真相を理解し、この製品 (Barista Pro) のプロジェクトを中止したのでしょうか?

~~途中略~~~~

2019年のイタリアのミラノ展示会で、参加者の皆さんから熱いフィードバックをいただきました。

我々の製品がヨーロッパに認められたことに喜びを感じています。

ところが、急にスイスのあるお客さんがSLIMを指差して歩いてきました。

「あなた達はオリジナルですか? この製品は明らかにザッサンハウスのものに見えます!」

この言葉で、我々の心の中は突然悔しさと憤懣が満ち溢れてきました。

そして、我々は販売店に通知を出して、彼らのサポートやアドバイスを期待しました。

しかし、我々のいくつかヨーロッパの販売店と大口の取引先は、特許紛争を心配して、続々とSLIMの多額の注文書をキャンセルしてきました。


これらのヨーロッパの販売店は、2018年12月以前から、我々の製品をとっくに販売しています。(※ザッサンハウスの特許の申請日が2018年12月のため、これ以前に特許に含まれている製品が販売されていれば、その特許は新規性が無いので無効です)

あなた方は、まだ私たちを信じられないのですか?

この時、「中国ブランド」に対して海外の深い偏見を感じました。

販売店関係者は我々を信じても、一般の人は信じないのでしょう。

ヨーロッパの人々にとって「中国製」は模造品と同じです。

ドイツの老舗ブランドが、中国メーカーを模倣するとは信じられません。

二つの製品が同じなら、きっと中国製の方が模造品だと思うのでしょう。

~~途中略~~~~


目の前の現実は残酷です。

このような偏見は依然として根強く残っています。

中国ブランドとドイツの老舗ブランドの間にトラブルがあった場合、いくら証拠を出したとしても我々の言葉は無力です。

しかし、我々は自慢できる製品を持っています。

中国ブランドとして勇敢に海外に出て、実力を示したいです。

~~途中略~~~~

私たちはデザインのために、製品のために努力と汗を払いましたが、偏見の前に、容赦なく踏みにじられました。

我々は盗作の被害者であるのに、反対に盗作者と見なされます。

私たちはもう泣き寝入りしないと決めました。

国際特許訴訟に向かいます。

我々は盗作者の特許を無効化し、我々の海外の販売店を安心させ、我々の製品をグローバルに思う存分販売してもらいます。

~~途中略~~~~

 
中国ブランドは決して「パクリ」の代名詞にはなりません。

 

というわけで、タイムモアとザッセンハウスの特許係争が始まりました。

実質、タイムモアの特許は中国国内、ザッセンハウスの特許はドイツ国内でしか有効ではないので、お互いにそれぞれの国でビジネスをしなければ特許的には問題はありません。(ザッセンハウスの方がMade in Chinaであれば問題になるかもしれませんが...)

 

むしろタイムモアの方はドイツのザッセンハウスの特許の無効化し、ドイツの老舗ブランドにコピーされるようなブランドとして、自らのブランドイメージの回復や向上を狙っているのでしょう。(ヨーロッパ向けのよいプロモーションになることを期待しているはずです)

 

これまで中国メーカーのブランド価値を低下させたのは中国メーカーの自業自得な面もあると思いますが、個人的には今回の件はタイムモアの方を応援しています。

中国で働いているので肌で感じていますが、中国メーカーもピンキリで、中国メーカーを一括りで応援する気には甚だなれませんが...

ただし、オリンピックではないので日本メーカーに対しても、日本だからという理由で一括りで応援する気持ちもないです。

 

SLIMと同社の他モデルとの比較|タイムモアのミルの種類

今回、タイムモアのSLIMをあらためてチェックしてみて、気付いたのは日本でエスプレッソ向けSタイプが販売開始されたことです。

日本だとSタイプがNanoしかありませんでしたが、Nanoの場合、一度に挽ける豆の量が約15gで、エスプレッソでダブルにした場合や、マキネッタでいうとモカエキスプレスの3cup以上やカミラ (Kamira) といった用途では挽ける豆の量的に十分ではありませんでした。

一方、SLIMの一度に挽ける豆の量は約20gで、これらの用途にも対応できます。

そのため、タイムモアのミルでエスプレッソ向けが欲しかった人には、SLIM(S)の方がおススメです。

 

また、その他のSLIMの特徴としては、まとめると下記の通りです。(G1SCでの使用感からコメントしています)

  • 持ち易さ :直径が45mmとシリーズ中で最細 (他は直径約52mm)、かつ表面の滑り止め立体パターン → シリーズ中一番持ち易く、手が小さい人にはうってつけだと思います。
  • 質感   :アルミ削り出しの本体ボディ+木製パーツ → G1やNano相当
  • 豆挽き性能:ダブルベアリング機構と共通の臼刃 → G1やNano相当 (私はエントリーモデルのCでも違いはあまり感じられませんでした...)

 

  • 重量   :G1 (560g) / SLIM (440g) / C (430g) / Nano (360g)
  • Sタイプ  :日本にも導入済み
  • 豆挽き量   :G1 (約25g) / SLIM (約20g) / C (約20g) / Nano (約15g)

 

  • 豆の投入 :Cで若干気になったのは、ハンドリング側のベアリング固定部品が豆の投入時に若干邪魔になることですが、SLIMはベアリングが奥まったところにあるので問題なさそうです。(これはアルミ部品の強度が十分にあるため、G1やNanoと同様にこのような配置ができるのだと思います。Cは樹脂パーツなので負荷を低減するため、ハンドルに近づけているのでしょう)
  • 価格     :NanoとCの中間 (ハンドルのギミックが無い分だけNanoよりも安い)

 

以上、タイムモアのSLIMが気になる人のご参考までに... (私はもしG1Sを持っていなかったら、このSLIMのSタイプを購入したと思います...後継機種を購入しました...)

 

現在、楽天やYahoo ショッピングではSLIMの取り扱いがないかもしれません。Amazonでは色とノーマルかSタイプかの選択ができます。

 

2020年10月05日現在、中国ではSLIMやG1のノーマル刃とSタイプの臼刃が新規の臼刃で一本化され、新グレード (Plus) がリリースされました。(中国現地調べ)

 

ご興味のある方は、下記の記事をご参照ください!

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

以降では本ブログのコーヒー関連の他の記事を紹介しています。よろしければどうぞ!

 

下記はお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのKamira (カミラ) についての記事です。クレマを上手くつくるにはコーヒーミルでの粒度調整は非常に重要です。

 

下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。

 

下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。

 

下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。

 

下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当します。

 

下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。

 

下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。

 

下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...

 

下記は自宅焙煎を始めた頃の話です。初めから片手鍋に出会っていればとも思いますが、懐かしい思い出です。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使うとカミラのなめらかなクレマも非常につくり易いです

 

下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています

 

下記は、コーヒーの焙煎用器具として片手鍋を初めて知った話です。ずいぶん遠回りしてしまいました...まさに灯台下暗しでした...自宅焙煎に興味のある方は是非ご覧ください!

 

下記の記事で紹介している片手鍋が現在焙煎に使用しているもので、上記の記事で紹介している片手鍋よりも鍋底が薄いタイプです。(価格も安いです)

 

下記ではあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーを紹介しています。現在、私のお気に入りのコーヒー銘柄です。

 

下記はちょっと毛色が異なりますが、中国語のコーヒー用語をまとめました。