前回、電動の泡立て器を使用したラテアート可能なフォームミルクの作り方をご紹介しました。(下記の記事です)
この記事ではカプチーノ向きのモコモコ泡を作るための泡立て器をちょっとした工夫をして使うことにより、ラテアート可能ななめらかなフォームミルクを作る方法を紹介しています。
その後、ちょくちょくそのフォームミルクとインスタントコーヒーを使用してラテアートの練習をしていたのですが、入門者の登竜門であるハートは下の写真ぐらいの出来栄えにはなってきました。
自分としては何とか許容レベルにはなったので、自分で焙煎した豆と直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) のカミラを使用して、ラテを作ってみることにしました。(これまでは自分で焙煎した豆を使うのがもったいなかったので、インスタントコーヒーを使用)
インスタントコーヒーは簡単に準備できるのですが、マキネッタで淹れたエスプレッソ (※) とフォームミルクを合わせるとなると、それはそれで課題も出てきます。
※業界の定義しているエスプレッソとは違いますが、メーカーがエスプレッソと呼んでいるので本ブログではエスプレッソと呼ぶことにします。(というか本音を言うと、直火式でもエスプレッソで検索する人が多いので、そちらに合わせています...)
今回は、その課題と対策をまとめたいと思います。(対策しきれないところもありますが...)
- 直火式エスプレッソメーカーのカミラでラテアートする際の課題
- ラテアートのハートを練習する際に参考にしている動画
- ハート以外の絵柄にも挑戦したい|リーフ or レイヤーハート
- まとめ|カミラの楽しみが増えた!
段取りが難しい (手間がかかる)
フォームミルクの作成には約3分、カミラのエスプレッソ抽出には約2分かかりますので、要領よくそれぞれ用意する必要があります。
放置すれば時間と共に冷めていきますし、フォームミルクは分離し、エスプレッソのクレマは消えていきます。
フォームミルクを作る時間はもう少し短縮できないこともないですが、攪拌時間が少ないとややなめらかさが犠牲に... (シンプルにハートを描くだけであれば、フォームミルクがそれほどなめらかでなくても可能)
また、クレマを重視するのであれば、エスプレッソの抽出圧力を高めでもう少し時間をかけた方がいいのですが、とりあえず普通にお湯割り (アメリカーノ) にして飲む抽出条件でトライしています。(圧力高めで抽出したクレマの方がやや消えるのは遅いです...)
フォームミルクの作成とコーヒー抽出の同時進行は、ややこしいのでので今は見送っています...
コーヒー抽出の後半に出てくる大きい泡をできるだけ入れない
カミラで抽出する際、クレマの後に出てくる大きい気泡のことです。(上の写真のような泡。左側の写真では比較的低圧で抽出しているのでクレマ自体も出ていません)
抽出後半に出てくる気泡サイズの大きい泡はやや固いのでラテアートの邪魔になりますし、ラテにしても大きい気泡として残るので見栄えは悪くなります。
現状では多少混入しても取り合えず気にしていませんが...
深煎りにするとクレマが出難い
上の写真は左が抽出直後で、右が放置して3分後です。
大きい気泡が入ってしまった部分は無くなるのも早く、エスプレッソが露出してしまいます。(大きい気泡はラテアートの邪魔にもなるので (絵がゆがむ)、なるべく入れないようにするつもりです)
また、使っているカップの容量は300mlと大きく、このためクレマが薄くなりやすいというのもあります...
味的にはミルクと合わせる場合、深煎りが王道なのでまずは深煎りの焙煎豆を使用してラテアートにトライしています。
ただし、深煎りだと焙煎豆の膨張度が大きいため比重が軽く、ホルダーに詰められる豆の量が減り、さらに充填作業そのものもより時間がかかって面倒になります。(充填量については、例えばダブルのホルダーを使用時に充填量が17g→16gぐらいに減ります)
充填量が減るためか、深煎り豆はクレマの出もやや悪い気がします。(使用する豆やコーヒーミルによっても異なるかもしれません…)
また、ラテアートだと口の広いカップを使用するので、その分クレマも広がり薄くなってしまいます... (この辺は直火式エスプレッソでは仕方がないのかもしれませんが...)
クレマを少しでも多く出したい場合、中深煎りくらいの焙煎度で、圧力高め (安全弁が吹く手前をキープする感じで) で抽出した方がいいのかもしれません。(苦みやコクがもの足りなかったらロブスタ (※) をブレンドするとかして...)
抽出温度については低めの温度の方がクレマがやや長持ちする印象です。
※水洗のロブスタWIBは前回試したので、ナチュラルのロブスタを現在探しています。(ロブスタWIBはカミラで試すと、そこまで苦みやコクが補完される訳でもなかったので...100%ロブスタでもそれなりに飲めるような感じ...)
以上、まとめると段取りとクレマが課題になる訳ですが、クレマが無くても簡単なラテアートは楽しめるので、まずは味と手軽さを優先して、カミラでのラテアートにトライしています。
ただし、上の写真程度の薄いクレマでもあった方がラテアートはし易いのは感じます。(ミルクの液面の滑りが良くなり、流動感が増します)
余分なフォームミルクの泡を予めコーヒーに混ぜ込んでクレマに見立てる処方もYoutubeに公開されていますが、このやり方ではコントラストはよくなりますが、絵の描き易さ自体は変わらない感じです。(ミルクの泡はクレマよりも硬いような印象...)
▼参考動画 (動画中のラテアートが奇麗なのは作者の技量によるところが大きいと思います)
自分でラテアートをやってみて、絵の出来を除けば、現状でも味と手軽さは自分の中では十分に満足いくレベルです。(普通にカミラでエスプレッソを入れる手間に、3分間のフォームミルクを作る手間が加わるだけで、洗い物もフォームミルクを作る容器が増えるだけです(最近はピッチャーも使っていませんので...))
上の写真の右端のカップが電動ミルクフォーマーの容器で、そのままラテアートに使用。
左端の350mlのピッチャーは電動ミルクフォーマーのおまけに付いてきたもので、真ん中の600mlのピッチャーは別途購入したものです。(中国製なので800円ぐらい)
350mlよりも600mlサイズの方が倒して注ぎ口を水面に近づけやすく使いやすいですが、電動ミルクフォーマーの容器から移し替えるのも面倒なのであまり使わなくなりました。(見ての通り、電動ミルクフォーマーの容器は口が尖がっていないので細かい絵には向いていませんが、ハートぐらいであればOKだと思います)
そんなわけでセットアップや片付けの手間まで考慮すると、カミラを使用したラテアートの手軽さに勝るのはインスタントコーヒーのラテアートしか無いような気もします... (味は別にして)
ラテアート (ハート) を練習するのに参考にしている動画を参考までに挙げておきます。
YouTubeにも無数にラテアート動画があるので迷いましたが、しばらく家から出れなかった時期に多くの動画を視聴し、自分にとってピンと来たのを選びました。
水で練習する人もいるようですが、私はそこまでしていません... (スチームの練習には必須と思いますが、絵を描くだけなのでカップを持ってイメージトレーニングで済ましています...上達は遅いかもしれませんが...)
初心者としてハートを描く際に簡単に意識している (しようとしている) 点をまとめると下記になります。(実際はどこかがおろそかになりがちですが...)
- 水面を丁寧にミルクを混ぜながら上げていく (ドバっとなりがちで結構難しい...ピッチャーを使っていないので...)
- 水面を挙げてから注ぎ始めるまでの時間 (もったりしたミルクの場合、全ての作業を早くしないと液面が固まりやすいです...)
- フォームミルクを注ぐ位置、高さ、勢い (特に勢いが難しい...)
- カップを傾ける角度と角度の戻し方 (忘れがち)
- 注ぐ際の押し込み (押し込まないと丸くなってしまう...)
ピッチャーを振らないハートの書き方・注意点 ラテアート latteart デザインカプチーノ
【プロが教えるラテアート】ハートの作り方 ~ LatteArt Heart
基本的に絵を失敗しても全部飲んでいるので、練習はそれほど捗りません。
ただ、自宅焙煎した豆を使って、カミラで淹れたエスプレッソで作ったラテは自分としてはかなり満足しています。
▼参考 (自宅焙煎に関する記事)
YouTubeの動画を見てもハートに関する動画の視聴数に比べ、たいていその他のアートの視聴数はガクッと落ちています。
これはやはりハートで満足する人や、ハートだけで断念する人が大半なのではないかと思います。
自分としては普通のハートがもう少しスムーズにできるようになったら、もう一つぐらいは何か別の絵柄をマスターしたいですね。(リーフやレイヤーハートがいいなあと思っています)
下の写真は気持ちだけ先走ってレイヤーハートの練習をしてみた記録です...
現状のベストショットです... (進歩だけはなんとなく伝わるかと...)
まあ、絵に関してはゆっくり練習していこうかと考えています。(動画を見て見様見真似ですが...)
毎回300mlカップに満タンだと飲み干すのも大変なので...
同時にフォームミルクに関してももう少しなめらかなミルクの作成条件を検討中でして、色々と楽しみながら勉強している感じです。(本当は教室とか行きたいんですが、日本みたいに色々とある場所に住んでいません...)
今までカミラを入れたエスプレッソはお湯割り (アメリカーノ) にして飲むことが大半だったのですが、ラテも自分なりにかなり美味しく作れることがわかりました。(絵は別の話...)
(強制) 自宅待機させられなかったら気付かなかったかもしれません... (&YouTubeのおススメ)
カミラの楽しみが一つ増えた感じです。
材料費も牛乳とコーヒー代だけなので経済的で、一杯60円ぐらいでラテが飲めます。(そのうち牛乳が約50円、コーヒーの生豆が約10円)
ちょっとしたネタにもなるので、機会があったらぜひやってみてください!(中国ではコーヒーの自宅焙煎しているだけでも変わり者のような受け取られ方をされている気もしますが...)
以上、ご覧いただき、ありがとうございました!
以降では本ブログのコーヒー関連の記事を紹介します。よろしければどうぞ!
下記は自宅焙煎についての記事で、現在の片手鍋での焙煎に行きついた経緯などをまとめています。
下記は片手鍋に出会う前の記事で、焙煎器具として煎り上手や手網を比較した記事です。しかし、現在、片手鍋が一番気に入っています。
下記の記事では、今回のラテでも使用しているお気に入りの直火式エスプレッソメーカーのカミラを紹介しています。自宅焙煎した新鮮なコーヒー豆を使用すると、直火式ながらなめらかなクレマがつくれます。
下記はカミラのフィルターホルダーへのコーヒーの充填性を改善するために、なんちゃってファンネルをつくった話です。
下記は、ロブスタ種のコーヒー豆を使用したときのクレマのつくり易さを、直火式エスプレッソメーカー (マキネッタ) であるカミラで検証した話です。(これは水洗のロブスタを使用した話で、今後、ナチュラルのロブスタも試してみようと思います)
下記の記事では自分なりの手動コーヒーミルの使い方を紹介しています。焙煎したてのコーヒー豆を自分で挽くのは、一番コーヒー豆の香りを楽しめる瞬間だと思います。
下記は現在お気に入りのコーヒーミル、Timemore (タイムモア) のG1についての紹介記事です。G1は同社のフラッグシップモデルに相当し、カミラには刃を変えたG1Sをいつも使用しています。
下記はタイムモアのミルのハンドドリップ用とエスプレッソ用の刃の違いを検証した記事です。ここではタイムモアのG1とG1Sで比較していますが、他のモデルと刃の形状は同一なので、傾向は他のモデルにも当てはまると思います。
下記の記事はタイムモアのミルのエントリーモデル、タイムモアCについての記事です。ハンドドリップ用に使っています。
下記はタイムモアのSLIMというコーヒーミルについての記事で、中国の新興企業であるタイムモアのミルを、ドイツの老舗ザッセンハウスが (うっかり?) パクってしまったという話です。
下記は、タイムモアのコーヒーミルの普段のメンテナンスについての記事です。普段はほとんどブラシを使った掃き掃除しかしてないです...
下記はあっさりが特徴と言われる雲南コーヒーの紹介です。現在、私のお気に入りの銘柄です。(カミラのラテにも使っています)