エンジニアの中国ブログ

中国の広東省在住、現地企業勤務のエンジニアです。中国生活で体験したことや趣味の話を中心に発信していきます!

【電気式鍋焙煎】鍋型の家庭用電動コーヒーロースターを使ってみた!【自宅焙煎】

スポンサーリンク

f:id:zhenshux:20200907003244j:plain

右側が電動コーヒーロースター (ガスコンロに置いてありますが、熱源は電気のためガスは不要です)

 

今回は家庭用の電動コーヒーロースターを紹介したいと思います。(上の写真の右側がその焙煎器です)

これは以前からコーヒー豆の自宅焙煎で使っている片手鍋と原理的には似ているのですが、熱源は電気攪拌はモーターで行うタイプの焙煎機です。

ずっと気になっていたので、思い切って購入してみました。(中国にも興味を魅かれるコーヒーツールがけっこうあります...)

 

電気式の本焙煎機を使い始めてまだ日が浅いのですが、下記の記事で紹介した片手鍋を使った焙煎は一年近く続けているので、その片手鍋の焙煎と比較して気付いたことや注意事項をまとめてみます

 

 

上記のようなコンロを使用した普通の片手鍋の焙煎をもっと楽にしたいと考えている方、安価な電気式の焙煎機に興味がある方は是非ご覧下さい!

 

どんな種類があるのか?|鍋型の電動コーヒーロースター

f:id:zhenshux:20200909003121j:plain

引用:タオバオから引用:https://m.tb.cn/h.VC5JwFr?sm=6e37b7


上記は日本のAmazonなどでも入手可能な鍋型の電動コーヒーロースターです。

なぜこの形状に着目しているのかというと、蓋付きの片手鍋焙煎と同様に、ほぼ密封状態で風味を逃さず、均一性も良く焙煎できそうだからです。

 

今回導入した機種は推奨焙煎量が一番手頃 (300g) で、100~240℃の温度設定もできる下の写真の右側の機種を選びました。

f:id:zhenshux:20200907003244j:plain

 

上の写真左の片手鍋は直径16㎝で、右側の今回導入した電動コーヒーロースターは鍋部の直径が22.5㎝とかなり大柄です。

ガスは必要ないのですが、換気扇を利用したいのでガスレンジの上において使用しています。

 

焙煎してみる|どうやって焙煎を調整するのか?


鍋型の電動焙煎機を使ってみた!|コーヒーの自宅焙煎

 

上の動画は今回の電動コーヒーロースターでコーヒー豆を焙煎している様子で、攪拌棒の回転速度は変更できず、温度のみ調整できます。

しかし、出力Maxでも2ハゼが来るのに25分程度は必要なので (1ハゼは20分程度)、事実上温度調整はしません... (Max付近しか使わないでしょう)

上記では焙煎中に蓋は閉じたままで開けていませんが、通気口もあり、特に煙臭くなるということはないです。(煙自体もより短時間の焙煎よりも少なめに感じます。また蓋を開けたら温度が低下してさらに焙煎時間が伸びてしまいます...)

 

f:id:zhenshux:20200913233703j:plain

上記は焙煎容器内 (空間部分) の温度で、左が1ハゼ中の温度 (141.5℃)、右が2ハゼ中の温度 (154.5℃) です。

豆部分の温度は焙煎機では挿し込み口が狭かったので計測していませんが、通常の鍋焙煎と同程度であれば、1ハゼ中は190℃付近2ハゼ中は220℃付近になっているはずですので、焙煎機内の空間中の温度は豆部分よりもかなり低めな印象です... (もっと容器内の温度を上げたい...)

 

仕込みの豆を300gから200g程度に減らせば1ハゼまでの時間は短縮できますが、2ハゼまでの時間はあまり短縮できません。(つまり1ハゼと2ハゼの間隔が開いてしまう。この場合、風味は薄い割に苦味が強くでてしまうように感じます...)

豆を減らすと容器内の温度が上昇し難いことが2ハゼが遅い原因ですが、豆自身の蓄熱性も焙煎容器全体の蓄熱性にかなり影響しているようです。

200g程度の焙煎量でも2ハゼに入れない焙煎度を目指すのであれば、もしかしたら丁度良い具合に使えるかもしれません。(まだチェックしていませんが...)

 

また、300g程度の焙煎量だと焙煎後の冷却がかなり大変です。

私の場合は、下記の記事にある冷却器 (コーヒークーラー) を使用しています。

 

 

注意点としては、今回の電気式鍋型焙煎機から上記の冷却器に豆を移す際、豆がポロポロとこぼれ易いので、下記のような大きめの中華鍋に一度焙煎直後の豆を移し、中華鍋から冷却器に移しています...

f:id:zhenshux:20201004190807j:plain

 

【今回の焙煎条件のまとめ】

  • 生豆の種類              :雲南 (カチモール) の半水洗式
  • 仕込み量                :300g
  • 加熱出力                :Max (設定上240℃)
  • 予熱               :1~2分 (容器内温度50℃程度)
  • 1ハゼまでの時間   :約20分
  • 2ハゼまでの時間   :約25分 (2ハゼに入ったところで焙煎終了)

 

風味は?|まずは中深煎りで確認

f:id:zhenshux:20200913233645j:plain

上の写真は今回の電動コーヒーロースターを使用して焙煎した豆です。

1ハゼが約20分、2ハゼが約25分の条件で焙煎した豆で、2ハゼに入った直後で煎り止めました。

見た目は均一に焼けていて、焙煎豆の焼き加減の表面的な均一性に関しては問題無いレベルです。

 

風味を伝えるのは苦手なので、主観的なことを簡潔にまとめます。

  • 1ハゼと2ハゼの間隔が長くなってしまった焙煎豆は苦味が強く、苦味以外の味は薄く感じる (例えば1ハゼが15分、2ハゼが25分程度の焙煎)
  • 1ハゼが20分程度まで延びても2ハゼが来るのが1ハゼから5分程度であれば、風味はまあまあ良い。 (ただし、1週間以上寝かさないと風味が弱いです。松屋式や高木まろやか式などの淹れ方で飲んでいますが、個人的には十分に美味しく飲めます)

 

このような焙煎条件の傾向は、普通の片手鍋を使った焙煎とも傾向は概ね一致します。

自分としての一番の注意点は、風味が強くなるのに要する時間ですね...

通常 (?) の15分程度で焙煎を終える処方の焙煎豆よりも、風味が強くなるのにより時間を要するようです。(15分程度で完了する焙煎の場合は1~2日でも風味はけっこう強くなる印象を持っています)

 

風味の出方の違いは、おそらく今回の電動コーヒーロースターは焙煎条件がマイルドだからでしょう。(豆との相性もあるかもしれませんが...)

もしかしたら、風味の鮮度がより短時間焙煎の豆よりも長持ちする可能性もありますが、そこは未確認です。(飲み切ってしまっていて確認できず...)

 

片手鍋と比較して便利か?

f:id:zhenshux:20200907003244j:plain


今回紹介した電動ロースターでは生豆300g程度であれば楽に焙煎できます。

時間をかけて焙煎している分、煙もなだらかに出ている印象で、片手鍋の短時間焙煎よりも煙は少なく感じます。

焙煎条件の微調整はあまりできませんが、使い方次第で便利なツールになると思います。(私は会社に持っていく分を取り合えずこれで焙煎しています...)

もちろん再現性は高いです。

 

ただし、焙煎量が多くなるので、焙煎後の冷却の仕方を工夫する必要があるかもしれません。(篩と団扇ではけっこう大変です...)

私は下記の冷却器を使用しています。

 

今後の予定│異なる焙煎度への展開

まだこの電動ロースターを使い始めたばかりなのですが、今後も継続して使い、焙煎条件も色々と検討していくつもりです。

下記の点に関して、本記事をさらに補足していくことを考えています。

  • 異なる焙煎度での出来栄えの確認 (深煎りは少なめの量で手鍋で焙煎した方がいい気がするので、まずは浅煎り~中煎りの確認に重点を置きます)
  • 蓋部周辺を保温したときの内部温度の変化と焙煎に与える影響
  • 予熱の影響 (今回は予熱はほとんどしていませんので...)

 

下記は同型機のAmazonへのリンクです。興味のある方は確認してみて下さい!

 

以上、ご覧いただき、ありがとうございました!

 

 

参考までに、下記は現在使用している片手鍋に関しての紹介記事です。昨年から10ヵ月ほどこの鍋を使用しており、その片手鍋を選んだ経緯をまとめました。