この記事では中国語の完全初心者を脱した後、次のステップで取り組むのにどんな勉強アプリが良さそうか、比較的人気のあるアプリを色々と検証した結果をレビューします。(本ブログの管理人である私の実体験です)
今回検証したアプリは合計で7つです。(一部有料のものもあります)
なお、完全に初心者の場合は下記の記事でも紹介している "HelloChinese"という学習アプリの無料部分が断然おススメです!
【中国語学習】"Hello Chinese" で中国語を0から勉強し、HSK2&3級を受験【アプリで独学】 - エンジニアの中国ブログ
本記事で具体的に想定している中国語レベルを例えると、HelloChinese の無料コースを完了したぐらい、HSK3級は余裕ぐらいのレベルです。
普通の教材を使わないの?と思われるかもしれないですが、私自身はゲーム性のあるアプリがないとなかな言語学習が継続できません...
なので、アプリによる学習にはこだわりたいのです。
簡単に今回の中国語のアプリ探索の背景を簡単に説明します。
私自身は2018年後半から中国で働いていて、それを機に中国語の勉強を0から開始しました。(中国の現地企業勤務で日本人は私だけの環境です...)
とりあえず近所に中国語の学校もないので、独学で勉強しています。
その際に完全な初心者、ど素人の私にとって、一番取っ付きやすかったのが無料の中国語勉強アプリの「Hello Chinese (ハローチャイニーズ) 」でした。
私の中国語学習の第一歩はこのアプリから始まりました...
上の記事にも書きましたが、HelloChinese (ハローチャイニーズ) は無料にも関わらず完成度の高い中国語のアプリで、ピンインって何?という完全初心者レベルだった私にとっても非常に学習しやすいアプリでした。
私にとっては神アプリといっても過言ではなく、とっくにレベルMaxまで、使い込んでいます。(2020年1月現在)
で、使い込んでいると必然と次のアプリが欲しくなってきます。
現在、他の教材としては上の勉強方法の記事にも書いた「カエルライフ」なんかを使っています。
しかし、どちらかというと「カエルライフ」は時間を取って落ち着いて学習するのに向いていて、スキマ時間にちょこちょこ勉強するのには不向きです。(スマホでの学習自体は可能です)
そのため、今回は特にスキマ時間での学習にも使えそうで、かつさらなる中国語のレベルアップにも役に立ちそうな中国語のアプリを色々と探して検証しました。
当然、HelloChineseを既に最も使い込んでいるので、レビューの切り口はHelloChineseとの比較が中心になります。
個人的にはHelloChineseよりさらに進んだ学習ができたりその内容を補完できたりして、かつスキマ時間に使いやすく飽きずに長く使えるアプリを望んでいます。
なお、中国語の学習アプリの紹介サイトが他にもいくつも存在しているのは承知していますが、その多くが評価基準があいまいで、内容がGoogle Play StoreやApple Storeのアプリの説明と大差が無いものも多かったです。(とりあえず、そういったサイトでも評判のよいアプリを今回は試しているわけですが...)
そのため、実際に中国語を現在進行形で学習している一個人からもっと率直なレビューが増えれば、これから学習する方のより参考になるのではないかと考えています。
なお、アプリが有料か無料かについては特にこだわっていません...
価格にもよりますが、良いものがあれば有料でも欲しいというスタンスです。
ご興味にある方はどうぞご覧ください!
(検証した7つの中国語の勉強アプリについては下記の目次を参照してください)
- Hello Chineseのプレミアムコース (有料)|まずはこれをチェック!
- 中国への扉 (Chinese Skill)|着実に改良されているが...
- mikan 中国語|テンポの良さと爽快感が特徴、初中級者向け
- 中国語耳ゲー|ピンイン学習に特化したアプリ、学習初期から使った方がいい
- Super Chinese|解説は不十分だが問題レベルは高い
- NHKゴガク 語学講座 (声調確認くん)|声調の抑揚を視覚で確認可能
- まとめ|本気なら無料にこだわらない方がいい
- 追記:HelloChineseの次はこれにした!|Duolingo (デュオリンゴ)
Hello Chineseのプレミアムコース (有料)|まずはこれをチェック!
まず、HelloChinseを終了後、もしくは使用中にまず検討すると思うのが、HelloChineseの下記の二つの有料 (※) プレミアムコースです。(価格は2020年1月20日現在)
※課金サービスのことです
プレミアム :1か月¥820/3か月¥1,520/1年¥4,680
プレミアム+:1か月¥2,200/6か月¥10,200/1年¥16,800
両コースの違いは、後者のプレミアム+には会話カリキュラムの制限がなくなることが大きな違いです。
私自身は最初にプレミアム+に進みましたが、会話カリキュラムがイマイチ効率的ではないなと感じ、後でプレミアムの方に切り替えました。
プレミアム+はコストパフォーマンス的にも少し悪い気がしました。
最近は解説部分の再生速度も変えられるようになったので (~1.5倍)、だらだら感は無くせますが、会話文だと暗唱学習などにも使い難いです。
HelloChineseの会話カリキュラムの仕組み自体は無料でも確認できるので深くは説明しませんが、実際に取り組んでみると内容のわりに説明が丁寧過ぎて時間がかかり過ぎると感じました。(百聞一見に如かずなので、興味のある方は無料部分を確認してみて下さい)
また、この会話カリキュラムはスキマ学習というよりも落ち着いた環境でやるのに向いていると思います。
なので、こちらの会話カリキュラムで学習するのは止めて、先の「カエルライフ」の方に移行しました。(会話というよりやや長めの話のものを主に選んで学習しています)
参考までに下記はカエルライフの無料動画です。(いくつかはYoutubeで無料で見れます)
中国語音読・リスニング練習-05「好きなレストラン」/初級〜初中級向け
またプレミアムについてですが、無料コースとの主な違いはゲーム・復習システムの制限解除です。
ゲーム自体は学習したことが復習できる内容で、こちらも無料コースのままでも内容はある程度確認できます。
プレミアムは無料コース同様にリズムよくスキマ時間に学べ、HelloChineseの復習に有用だと思いましたので、一年ほど継続しました。
下記はゲームコースの9つの各項目のレベルがわかるようにまとめた画面コピーですが、各項目共にMaxのレベル200までやり込んであるのがわかると思います。
プレミアムの方でも例えば3か月単位だと¥1,550必要ですが、HelloChineseを気に入った方であれば、復習効果も高く十分に元は取れるのではないかと思います。
なので、Hello Chineseの次に使用するアプリとしては、そのプレミアムコースがおススメのNo1候補です。
また、2019年12月にHelloChineseの開発サイドから3か月ほど後に新しい学習コースの導入も予告もされているので、私としてはそちらの方も期待しています。
【追記】
2020年2月末:HelloChineseが新コース (メインコース) が追加され、内容が大幅に増強されました!
どこまで無料なの?:新しいメインコースは最初の12単元しか無料でレッスンに取り組めませんが、プレミアム以上のコースの有料会員になることで、全71単元のレッスンを学ぶことができます。(旧コースはこれまで通り、無料で学習可能です)
中国への扉 (Chinese Skill)|着実に改良されているが...
「中国への扉 (Chinese Skill)」も中国語初心者向けに作られたアプリで、これ一つで発音 (ピンイン)・単語・文法・会話といった広い範囲を学習できます。
HelloChinese同様、台湾などで使われている繁体字も選択可能です。
1年半ほど前は、HelloChineseよりもアプリとしての出来がかなり劣っているように見えましたが、最近はアップデートによりHelloChineseにかなり似たアプリになっていました。
このアプリは一度アンインストールしてしまったので、今回、あらためて基本コースを20%ほど取り組んでみました。
基本コースはセクション毎のテストのみをクリアすれば先に進めるようになっており、全く一から始める必要はありませんでした。(途中のセクションから始めることが可能)
実際に中国への扉 (ChineseSkill) を試用してみた感想は下記のとおりです。
HelloChineseに対して優れている点
- 収録単語が多い
- 各単元の最初に文法などの学習事項がまとまっているが、説明が詳しい。(ただし、初学者には詳し過ぎるかもしれないです…)
- オフラインでも使用できる (動画を使用する問題に一部バグありますが…)
- 会話セクションが実用的で内容豊富、テンポも良い (Android版は無料)
HelloChineseに対して劣っている点
- アプリの説明にある音声認識評価の意味が不明で、ただ録音して自分で聞くだけ (Android版)
- 手書きの認識がイマイチ (Android版)
- セクションの一つ一つがやや長過ぎて、時間の区切りがあまり良くない (HelloChineseが3~4分に対して、こちらのChineseSkillは5~6分、途中で止めると記録されない)
- 設問がやや単調
- アプリとしてのデザインが全体的にやや雑 (Android版)
試用してみた結果、この中国への扉 (Chinese Skill) は以前よりもずいぶん改良されたように感じましたが、全体的にHelloChineseの方がまだ優れていると感じました。
やはり今でも、最初に取り組む中国語の学習アプリとしては、HelloChineseがNo.1だと思います。
ただし、今回の試用で気付いたことは、中国への扉 (ChineseSkill) の会話セクションが特に優れていたことです。
そして無料... (iOS (iPhone) 版では無料コースではほとんどロックが掛かっていますが...)
画面は下記のような感じで、難易度はHelloChineseよりもやや高く、HelloChineseを終わった後にやるのに丁度いい感じです。
トピックも非常に豊富で、実践的だと思いました。
下記はその会話セクションの1分20秒ほどのデモ動画です。
こちらでも発音の速さや単語の難易度を確認できると思います。(画面中のピン表記の代わりに和訳や英訳を表示することも可能です)
ちなみにChineseSkillの有料コースの価格は下記になります。(2020年1月21日現在)
有料コース :1か月¥640/3か月¥1,590/1年¥6,500
この価格は、HelloChineseのプレミアムコースよりもやや高めです。(プレミアム+よりは安い)
有料コースではHSK3、4級レベルの問題ができるようになります。
ただし、HSK1、2級レベルの無料の基本コースの問題でもHelloChineseに含まれていなかった単語もいくつも出てきましたが... (例えば親戚関係の呼び方など。日本でいう叔母や従妹なんかも、中国では父系や母系に分かれた呼び方があったりして日本より複雑です)
なんだか、Android (アンドロイド) 版のChineseSkill方は、アプリのバグで本来は有料の部分が解放されているような気もしますが (※)、Androidスマホをお持ちの方はChineseSkillの会話セクション部分だけでもチェックしてみてもいいかもしれません。(私はAndroidもiPhoneも両方持っているので、今回の違いに気付きました)
もしAndroid版でも本来はこの会話セクションが有料だったとしたら、無料コースでの印象から、私としてはこの有料コースに進む気にはならないです...
※なお、この情報は2020年1月21日現在での情報となりますので、アプリのバグであれば、今後、修正される可能性もあります。
また、ChineseSkillに非常に似たアプリでLingoDeerというアプリがあります。
今回、さわりぐらいしか試していないのでレビューに加えていませんが、アプリや問題の構成がほぼ同じと言っていいほどよく似ています。(単元の最初の詳しい解説も同じような感じ...)
両アプリの開発元の住所はほとんど同じですので、何らかのつながりがあるのかも...
ただし、アプリとしての完成度はLingoDeerの方が上に感じられます。
私としては直感的にChineseSkillもLingoDeerもあまり好みではなく、今のところあまり使用する気もないのですが... (好みは人それぞれ、自分の気に入るアプリを探した方が継続して勉強できると思います)
LingoDeerやChineseSkillが気になる方は下記のブログも参考になると思います。
▼参考
語学アプリLingoDeer(リンゴディア)を会員登録して使ってみました | 伝わる中国語
mikan 中国語|テンポの良さと爽快感が特徴、初中級者向け
英語版をご存知の方も多いかもしれませんが、そのの中国語版mikanです。
中国語の単語の収録数は1000単語以上で、HelloChineseの528単語の約2倍になります。
カードめくりとテスト形式の二つのスタイルで単語をチェックしていきます。
このアプリ自体には単語しか収録されておらず、例文の確認はネット経由でWeblioで確認する形式です。
そのため、このアプリだけで単語を覚えるというよりは復習用に使うことが中心になると思います。
気になる点は、Android (アンドロイド) 版ではピンイン表記も単語を初めて見るときにしか表示されないことです... (ここははっきり言えば不満ですが、iOS版では二度目以降も表示されていました...)
さらに、その点についてMikanの運営に問い合わせると、下記のような返答をもらいました。
mikanカスタマーサポートです。
ご不便をおかけしまして、申し訳ございません。
ピンインが表示されない件に関しまして、現在、運営ではお客様のご期待に添えることが難しい状況です。
また、運営から2020年以降、英単語アプリmikan以外のアプリに関してのアップデートは行わない方針をお知らせしております。
http://mikan.link/blog/2019/6/11
上記を踏まえまして返金をご希望の方は、その旨をお伝え下さい。
誠に申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
というわけで、とても残念ですが、このmikanのピンイン表記の改善は期待できませんし、単語数増量のようなアップデートも無いようです。(私は特に有料ユーザーではありませんが、有料ユーザーには返金対応もあるようです)
まあ、しかし、OSのアップデート等で更なる不具合が出ない限り、現状のままでもアプリの使用は基本的には問題ないと思います。
そして、mikanの一番の売りは、回答者を気持ちよくさせる問題のテンポの良さと解答後の爽快感でしょう。
参考までに下記は1分ほどのデモ動画です。(前半がカードめくり形式で、後半がテスト形式になっています)
テスト終了後のミカンの言葉に、ついつい癒しを求めてしまいます...
このmikanは単語の復習中心に使うのにおススメのアプリです!(今のところは...)
HelloChineseは中国語単語アプリとしても使える!
下手な中国語の単語アプリよりは、HelloChineseの復習システムにある単語カードがおススメです。(2020年2月現在、収録単語数は1020個まで増強されました)
また、それに付随して例文やネイティブの発音動画もあるので、十分に単語帖として機能します!(爽快感はmikanには劣りますが...フリック機能が欲しい...)
下記はそのHelloChineseの単語カードの例です。 (「开会」という単語の例)