読み方のわからない中国語の漢字に出会ったとき、その意味や発音 (ピンイン) はどのように調べていますか?
この記事ではパソコン (PC) やスマホを使った簡単な中国語の調べ方、翻訳方法を紹介します。(具体的には手書き入力、カメラ入力、画像入力のいずれかを利用します)
中国語に触れ始めたばかりの方、これから中国に出張・旅行に行く予定の方の参考になれば幸いです。(なお、台湾で使用しているような繁体の中国語にも対応可能です)
2020年2月追記)本記事ではGoogle (グーグル) 翻訳を中心に紹介していますが、現時点では百度翻訳の方が中国語⇔日本語の翻訳精度は明らかに良好です。(この一年半、中国在住の筆者が毎日のように使用してみての感想です。基本機能はGoogle翻訳でも百度翻訳でも大差はありません)
現在、Android (アンドロイド) 版の百度翻訳アプリはGooglePlayからダウンロードできませんが、本記事でダウンロードサイト (百度の公式サイト) も紹介しています。(iOS版はApp Storeから普通にダウンロード可能)
無料アプリである百度翻訳とGoogle翻訳は、共にインストールしておくことをおススメします。(百度翻訳でうまく訳せないときは、Google翻訳でチェックしたり、日 → 英 → 中の順で翻訳したりするので)
- 読めない中国語を手書き入力して調べる方法
- わからない中国語はカメラ入力でも調べられる
- 「Google翻訳」のカメラ入力の使用例
- 「Google翻訳」を補完するアプリ
- 【補足】最も使いやすい手書き入力とは?|全画面入力エリア
- スマホで国境が溶けていく
読めない中国語を手書き入力して調べる方法
中国語のわからない漢字の意味と発音 (ピンイン) を調べるとき、どうしますか?
一昔前であれば、紙ベースの辞書を使用して、部首と画数から調べるしかありませんでした。
現在はPCの翻訳サイトやスマホの翻訳アプリを利用して、文字を手書き入力 (手書きモード) して中国語の意味や発音 (ピンイン) を調べることが可能です。
「Google翻訳」のWebサイト (PCを利用の場合)
例えば、PCの場合だと下記のGoogle翻訳のWebサイトが使いやすいと思います。
>> Google 翻訳
>> Google 翻訳 (中国国内からアクセスする場合はこちら)
「Google翻訳」のサイトにアクセスすると、下の画像のようなページが出てきます。
ここで、手書き入力するためにオレンジ色の枠で囲った部分の▼をクリックします。
次に入力方法の選択肢が表示されるので、手書き入力を選択します。
パレットが表示されるので、マウスで文字を入力します。
下では例として「什么」と入力してみました。
翻訳結果は下記のように表示され、ピンイン表記の発音と意味を知ることができます。
スピーカーのボタンをクリックすれば音声も聞くことが可能です。
このような流れで「Google翻訳」のサイトで手書き入力することにより、読み方が分からなかったり、IMEが未設定 (※) で中国語の入力ができない場合でも中国語の漢字を調べることができます。
マウスで入力するのは文字によっては難しいこともありますが、現在、手書き文字の認識性においては「Google翻訳」のサイトは他に勝るとも劣らない感触です。
※Windows PCのIMEの中国語設定 (手書き入力を含む) に関しては、下記サイトが参考になりました。(説明に使用されているOSがやや古いですが、Windows10でも同じように設定できました)
>> パソコンで中国語を入力する方法(IME) – ピンイン入力&手書き入力
また、その他の手書き入力で中国語を調べられるサイトについては、下記のサイトにまとまっています。(サイトに関しては個人的に翻訳の容易さやピンイン表示など点から、「Google翻訳」が最もおススメです)
補足として部首検索で漢字を調べたい場合は下記のサイトで可能です。(手書きも可)
「Google翻訳」アプリ (スマホを利用の場合)
PCの場合の手書き入力による読解と同じようなことは、「Google翻訳」アプリを使用してスマホでも可能です。
むしろマウスよりも、スマホで指で手書きした方が楽だと思います。
使い方はPCの場合とほぼ同様なので、インストールすればすぐに使用可能だと思います。(ピンイン入力を使用する場合は、後で説明する入力キーボードのインストールまたは設定をして下さい )
手書き漢字認識|kanji.sljfaq.org (初めに入力する言語を選択してください)
わからない中国語はカメラ入力でも調べられる
しかし、今の世の中、手書き入力よりも簡単にわからない中国語の意味と発音を調べる方法もあります!
それは、ズバリ、スマホアプリ「Google翻訳」のカメラ入力です!!(画像での入力もOKです!)
これを使えば、どこから手をつけてよいのかわからない中国語の素人でも、簡単に中国語を解読できます!
「Google翻訳」の中国語の入力方法は、手書き入力、音声入力に加えて、カメラ入力 (もしくは画像での入力) があります。
カメラ入力であれば、テキストの写真を撮ったり、看板の写真を撮ったりと、ただ写真を撮るだけで中国語が入力できます。
さらに、「Google翻訳」では、翻訳文と共に入力した中国語のピンイン表示もしてくれ、さらに入力した中国語を音声で聞くことも可能です。
ただし、中国で使用する場合、「Google翻訳」の中国語の言語パッケージをあらかじめダウンロードし、オフライン状態でも使用できるようにしておく必要があります。(中国ではGoogle 規制のため、ネットに繋がっていると「Google翻訳」のカメラ入力が使えません)
※2019年11月、久しぶりに使ってみたらオフラインにしなくても使えました...画像入力は相変わらずできませんでしたが... (中国国内での話です)
というわけで、「Google翻訳」は中国語に接する機会がある人には必須のアイテムであり、中国語の勉強にもとても役に立ちます!
問題点としては、中国国内では予め用意した画像を読み込む画像入力が使えないことですが、後で紹介する「百度翻訳」では問題なく画像入力できるので、中国国内で使用する場合は「百度翻訳」も使えるようにしておいた方がいいです。
なお、台湾で使用しているような繁体の中国語の場合は、言語の選択で中国語 (繁体) を選択します。中国で使用している字体は中国語 (簡体) で、文字が簡略化されていますが基本的に読み方は同じです。
「Google翻訳」のカメラ入力の使用例
それでは、簡単に「Google翻訳」の使用例を紹介します。
下記の図1は、パソコン画面に映された中国語の文字を、スマホでカメラ入力したところです。
図1.カメラ入力
続いて、図2はカメラ入力した文字を指でなぞり、日本語に翻訳させている場面です。(指でなぞった部分が翻訳されます)
図2.日本語への翻訳
最後に、図3は翻訳結果の画面です。赤のマーカーの部分を押すと入力した中国語の音声が聞けます。
また、黄色のマーカーの部分がピンイン表記で、ピンイン表記があると中国語学習にもとても役に立ちます。
「Google翻訳」を補完するアプリ
中国IT大手の翻訳アプリ|「百度翻译 (百度翻訳) 」
「Google翻訳」は非常に素晴らしいアプリですが、使用していると、まだまだ翻訳不十分な場合もあります。
そんなとき、私はまず中国語を英語に翻訳してみます。
大抵の場合、中国語 → 英語の翻訳の方が中国語 → 日本語よりも上手く翻訳できます。(おそらく文法構造が日本語よりも英語の方が近いためだと思います)
それでもダメな場合、下記の「百度翻译 (百度翻訳) 」アプリを試してみます。(Android版のダウンロード先も下の方にあります。現在、GooglePlayからダウンロードができません)
▼iPhoneをご使用の方はこちら
Android版の「百度翻訳」のアプリはどこからダウンロードするの?
2019年9月現在、Android版の百度翻訳はGoogle Playから消えているので、必要な方は下記の百度の公式サイトからアプリをダウンロードして下さい。
百度翻译,您的掌上翻译专家 (百度の公式ホームページです)
中国語キーボードの追加
百度翻訳を使用する場合は中国語のキーボードが必要になりますので、予め準備しましょう。(Google翻訳を使用する場合でもピンイン入力する場合は必要です)
Androidスマホの中国語入力のアプリについては、下記のGoogleのGboardが一番よいと思います。(これでピンイン入力も手書き入力もできます)
「百度翻訳)」の使用例
「百度翻訳)」もカメラ入力可能な翻訳アプリで、「Google翻訳」と同じような感じで使用できます。(中国のアプリなので、オフラインにする必要はもちろんありません)
日本語への翻訳自体は「Google翻訳」よりも悪くなく、ピンイン表記もあります。(中国語の音声も聞けます。ただし、私には「Google翻訳」の音声の方がクリアに聞こえますが…)
ちなみに、百度翻訳のピンイン表記は上のように対応する単語の上に表示されるので、Google翻訳よりも見やすいです。
また、中国国内でも百度翻訳は写真やスクリーンコピーの画像中の文字も翻訳可能で、この機能はよく使っています。(中国国外ではGoogle翻訳でもできますが、精度は百度翻訳の方が上に感じます)
※追記 (2019.03.30)
中国に来てから上記の二つのアプリを半年ほど使い込みましたが、完全に百度翻訳がメインになっていますね... (Google翻訳はサポート的に使用)
はっきりいって、Google翻訳よりも百度翻訳の方がいいです。
アップデートにより、翻訳精度も少しずつ向上しているように感じます。
百度翻訳も是非、使用してみて下さい。(無料アプリなので)
たまに、百度翻訳アプリの不具合でピンイン表記が出ないこともありますが、そのうちに治りますので、しばらく待ちましょう。(毎日のように使っているので何度か経験済み。チャットで問い合わせても修正中と言われるだけでした...)
また、百度翻訳の全般に関しては下記のサイトの説明がわかり易く充実していたので、参考までにリンクしておきます。
中国語の辞書アプリの活用
小学館 中日・日中辞典 (第3番)
上記の翻訳アプリを使っても翻訳が不十分な場合、単語を一つずつスマホの辞書アプリで調べています。
翻訳アプリにカメラ入力した結果をコピーすれば、簡単に辞書アプリで意味を調べられます。(もちろん手書きでの入力も可能です)
さらにネット環境が悪い場合も想定し、私はオフラインでも使用可能な下記の辞書アプリ「小学館 中日・日中辞典 (第3番)」を購入しました。
小学館 中日・日中辞典 公式アプリ|ビッグローブ辞書は、類書を圧倒する親字1万3500、語数10万、用例9万の「中日辞典」と、日本最大・最詳の収録項目数9万、用例15万の「日中辞典」に、書籍にはない約1万6,000のネイティブ音声をセットにしたオフライン電子辞書アプリです。
値段は高かったのですが、オフラインで使える辞書はあまりないので重宝しています。(紙ベースの辞書は持っていませんが、中日辞典と日中辞典を二つ紙ベースで買うのよりはこのアプリの方が安いです)
導入当初、Android版はアプリが落ちやすくて不満でしたが、2019年現在、その問題はほぼ解消され、使いやすくなりました。(ただし、iOS (iPhone) 版の方が総合的にユーザーインターフェイスの完成度が高く感じます)
中国語手書き辞書 (無料アプリ/オフライン使用可能)
LINE Dictionary (旧nciku)
また、中国語の辞書代わりに使用できる無料サイトとして下記のLINE辞典のサイトがあります。
LINE Dictionary : Chinese-English, English-Chinese Dictionary
このサイトでは英訳しか得られませんが、カバーしている範囲は広く、上の小学館の辞書で上手く訳せないときも翻訳できたこともあります。(小学館の辞書でうまく訳せないときに利用しています)
発音も例文に加えて書き順もあるので、おススメのサイトです。
また、Android版の方はアプリもあり、手書き入力はアプリ版の方がし易いです。
スマホで国境が溶けていく
現在、インターネット環境の発達により様々な情報が得られ、海外との距離はどんどん近いものになってきています。
さらに、今回紹介した「Google翻訳」のようなWebサイトやアプリの発達によって、だんだんと国境がなくなっていくような、溶けていくような方向に向かっていると思います。
なぜなら、語学に達者でない私でさえも、海外で働いてみよう、中国でやっていけそうだと思えるような環境になってきているのですから。(社会人になりたての頃には、中国で現地採用で働くなんてとても想像もできませんでした)
以上、ご覧いただき、ありがとうございました!
参考までに、下記は海外旅行や短期の海外滞在に便利な、SIM不要なモバイルWiFiルーターに関しての記事です。よろしければどうぞ!
また、下記は中国語の勉強アプリ ‟HelloChinese”で、ゼロから中国語を勉強してHSKを受験した話です。
下記の記事は上記の "HelloChinese" の有料部分や他の中国語の勉強アプリの使用感をレビューした記事です。有名なアプリは一通りやってみました。ご参考までに。
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下記は中国語の勉強方法についての記事です。自分の経験を元に中国語の独学をする上で、初心者なりに重要だと思ったことや気付いたことを書いています。
下記は特に中国語の発音練習に焦点を当てた記事です。マンネリ防止のために取り入れている中国語の早口言葉についての記事です。
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